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熊野光一
マルスが風呂に向かってからすぐに料理は届いた。
「はっや。まだ5分も立ってないぞ」
冷凍だろ絶対。いや、冷凍でもこんな早くないだろ。
あまりの速さに驚愕しつつ俺はご飯を食べようとしたが。
「マルスを待った方が良いかな?」
聞いてみるか。扉越しに俺はマルスに話しかけた。
「マルス、ご飯届いたけど先に食べてていい?」
「きゃっ!え、あ、うん。いいよ」
なら先に食べよう。
うん?今、マルスの声が変だった気がする。
「マルスー、なんかあった?」
「ふにゃ!な、なんでもありません」
いや、確実に何かあるだろ。動揺しすぎだ。
すっげぇ、女の子みたいな声だし。
一旦放置して、ご飯食べよう。
ここで扉を開けて確認するというのは野暮というものだ。
「いただきまーす。ここの旅館はとんかつに塩をかけるのか」
俺は圧倒的にソース派だ。
うまいな。冷凍とは思えないうまさだ。実は冷凍じゃないのか?
まあ、何でも良いや。
そんなことを考えつつ、ご飯を食べていると。
「ふー、いい湯だったなー」
マルスの見た目をしているのにめちゃくちゃ可愛らしい声で
そんなことを言ってるやつが出てきた。
「ぶほっ、笑かしに来てるだろ」
「何を言っているんだ?」
「流石に無理があるぞ。くふふ」
そして、声が違うことに今気づいたのか突然慌てだして。
「あ、あああああ!変声魔術かけてなかったぁぁあ!完全に気が動転してたぁ!」
変声魔術?こいつさては。
「姿を変えて安心仕切ってたぁあ!」
やっぱり見た目も変えてやがった。あ、いいこと思いついた。
「まあ、落ち着けって」
そう言いながら俺はマルスに触れて魔力を根こそぎ奪い取った。
そして、そこに現れたのは魔術がとけてぶかぶかの服を被っている
クリーム色の長い髪の女の子だった。
「ふにゃー!なんてことするんだ!くそっ、魔力切れで動けない」
わーい、ロリっ娘だ。めっちゃかわいいロリっ娘だぞ。今なら襲いたい放題。
まずは何からしようかな?デュフデュフ。
ーバコンッ
〜つづく〜
あとがき
熊野くんが危ない方向に向かいつつある。
羨ましい。
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