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「それに触れたらダメだ。その紅茶……毒が入ってる」

「えっ……!?」

「毒……!?ウソ、いや……っ!?」

私が驚くと同時に、ソフィア侯爵令嬢がテーブルから離れるように立ち上がり、イスが倒れる音が辺りに響き渡った。

顔を真っ青にして恐怖で震えるソフィア侯爵令嬢を、彼女のメイドが慌てて支える。

「誰もこの場から動かないで。……ティルダ、布巾を取って」

「は、はい」

「リタちゃん、このまま手を借りるよ」

ティルダから布巾を受け取ったイルバートさんが、掴んでいた私の手首に触れるのを、呆然と見ていた。

イルバートさんは、直接触れないよう布巾を使って私の手首から腕輪を外し、テーブルの上に置く。

それは今着ているドレスに合わせて選んだもので、

シルバー製で留め具がないタイプのシンプルな腕輪だった。

誰もが動揺し混乱している中、イルバートさんだけが冷静で、私の手首と腕輪を慎重に見比*******

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身代わりで嫁いだ冷酷国王は初恋相手でした

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