テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
(ねえ、そんなに泣くほど嫌? かわいそうに……。でもね、僕の言うことを聞く可愛いお人形さんになってくれれば、その恥ずかしい秘密は全部僕が優しく守ってあげる。……ねえ、いいでしょう? 諦めて、僕だけのものになりなよ。痛いのも、恥ずかしいのも、全部僕が消してあげるから……)
脳の芯に直接、とろけるような甘い毒液を注ぎ込まれる感覚。星蘭の吐息すら感じられそうなほどのゼロ距離で囁かれる、完璧な愛の囁きに似た悪魔の誘惑。自我を完全に失うわけではない。ただ、彼の足元に跪き、その甘美な支配に魂を委ねさえすれば、この終わりのない精神の陵辱から今すぐ救ってくれるという。極限まで張り詰めていた遼太の心に、星蘭のその甘い一言が、最後の一線を引きちぎる決定打として突き刺さった。
「ああ……あああ、あああああああああああああああッッッ!!!!!」
ついに遼太の理性の糸が完全に千切れ飛び、喉が裂けんばかりの、狂気じみた発狂の絶叫がアジト中に響き渡った。嫌だ、見ないでくれ、忘れてくれ、僕をこれ以上壊さないでくれ――!羞恥、怒り、恐怖、パニック。脳の処理能力を遥かに超えたあらゆる負の感情が、一気にごちゃ混ぜになって大爆発を起こす。椅子に縛り付けられたまま、遼太は獣のように激しく身体をのけぞらせ、ボロボロと大粒の涙をこぼしながら絶叫し続ける。それはもう、会話も思考も一切成立しない、完全な精神の錯乱状態だった。
「な、に……っ!? 急にこの凄まじい精神波は……!」
隣で呪具を掲げていた水無瀬が、ハルタの突然の狂乱と、そこから四方八方へと放たれた暴走する精神波の衝撃に、目を見開いて後退りした。アジトの空間そのものがみしみしと音を立てて歪み始めている。水無瀬には、星蘭がどれほど最悪で、どれほど恐ろしく「甘い甘い拷問」をハルタの脳内に仕掛けたのか、知る由もなかった。
「あはは、あはははは! すごい、本当に壊れちゃった……っ!」
星蘭は、自身の極上の甘い脅迫によって完全に発狂し、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにして叫び狂う遼太の姿を、特等席で見つめていた。そのゾクゾクするような背徳感と歓喜に、九尾の狐としての瞳を妖しく濡らし、狂おしいほどに艶やかな笑い声を上げていた。助けの来ない異界の闇の中、二人の高位の妖に挟まれた遼太は、ただただ悪夢の深淵で、完全に狂わされた叫び声を上げ続けるしかなかった――。
コメント
4件
おぉ~俺のキャラがドSに.......おもろいw
おつかれさま新庄 駿さん!!読んだよ〜〜😭💦 星蘭の甘くて毒みたいな囁き、マジで鳥肌立ちすぎてもうッ……!!「諦めて僕だけのものに」って台詞、甘いのに心の奥まで抉ってくる感じがヤバすぎる。遼太の絶叫と発狂、ページ越しなのにこっちまで痛くて苦しくなったよ…完全に悪夢の中の一コマって感じ。続きがすごく気になる!連載頑張ってね🌸👍✨
301
376
#恋愛
十色
196
82