この高校生が俺のボディーガードだとこいつの案内で修行場というところに向かっていた。
「あっすみません、長電話してしまって、お兄さんの情報を姉御に確認してました」
なんなんだコイツらは俺で遊んでいるのか。
「もうすぐ着くので、着いたらご説明します」
30階建てのタワーマンションの前についた。
「おいちょっとまて、無断ではいったら捕まるぞ」
「ここが姉御の修行場みたいです」
エレベーターに入りカードキーを当てるとものすごいスピードで上に上がっていく。
「チン」
エレベーターを降りると扉が、直通になっているのか。。
中に入ると殺風景だがものすごく広い、マンションなのに2階だてになっている。
最上階じゃねえか。なんなんだあの女は。
「取り敢えず、くつろいでください」
俺はソファーに座り、小僧がコーヒーを差し出した。
「僕はネギって姉御から呼ばれているでネギって呼んでください。」
「あぁわかった、ところであの女は何もんだ?」
「姉御は本名は京子さんで僕の人生の先生です」
「ここもあいつの持ち物か」
「そうだと思います、凄いお金持ちの令嬢なので」
「でこれからどうする」
「これから先、僕はお兄さんのサポートはしますが、お兄さん自身の力も必要になります、だからお互いの信頼関係が不可欠になります」
「あぁわかった、協力するからあの女をどうにかしてくれ」
ネギは丁寧に説明してくれた。
生命は一本の大きな大木の枝分かれしたひとつひとつの葉ようなものだと。
虫の知らせや霊視、テレパシーなどはその枝を使って他の人にアクセスが出来するようだが、アクセスするには霊能力が必要とのことだ。
今は定期的にあの女が枝を伝い俺の葉にアクセスしているが、守護霊のファイヤーウォールで侵入ができないとわかった場合、いずれは俺の家族の枝ごと腐らせる可能性があるといっていた。
親父はそれを恐れて俺へのファイヤーウォールを解除したようだ。
母と妹の守備を固めたというわけだ。
家族全滅するより、俺に侵入させ、俺の葉のなかで対処するのが先決だとネギはいう。
「じぁ俺に取り憑いているという訳じゃないんだな?」
「はい、取り憑いていたら、今の僕なら後ろに女が見えているはずです」
「なるほど、そういうわけか」
「京子もその枝を使って俺とあの女のやりとりを見たってことか?」
「その通りです、姉御の力は偉大です」
「なんで京子は、こんな金があるのに、200万を要求してきた」
「恐らく、お兄さんの力と信頼と家族愛を最大限に発揮するため、無理な対価を要求したと思います」
「結局のところ最終的にあの女と戦うのはお兄さんです、ただ僕も最大限サポートはさせていただきます。家族の為に頑張りましょう」
「ありがとう」
「少し横になってください、僕は夕飯の準備をします」
なんていう悲劇に巻き込まれちまったんだ。日頃の行いか。
あの女が全部ぶち壊しやがった。ぜっていに負けねぇぞ。