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秋「めんどくさ…」
もうお決まりの台詞。
どうせ授業中、このまま教室には戻らずにプリントを終わらせようと、曲げた膝の上に教科書を置き、その上にプリントを広げる。
まだすこし眠くて集中を取り戻すのにすこし時間がかかったが昨日言われた事を思い出しながらプリントを終わらせた。
5時間目が終わり、保健室の先生が戻って来た。
「あら橘さんもう6時間目始まるよ。」
体調が悪いとは思っていない言葉だった。事実、体調が悪くて来た事はない。
秋「はーい。」
軽く返事をして保健室をあとにする。
教室に戻って自席に座る。
担任が入って来た。次は数学のようだ。
相変わらず教科書を開かず窓の外を眺めている。
さっきの眠気がまだ残っているのか頭がこくりと力が抜ける。
翔が横を通りかかる瞬間、秋の机に何か置いた。
終了のチャイムの音で目が覚める。
机の上に生徒のものではないジャージが置かれていた。
寝ぼけた秋の頭の中にはクエスチョンが浮かんでいた。
放課後、鞄とジャージを持って職員室に行く。
すぐに翔が気付いて歩いて来た。
翔「起きたね。」笑いながら相談室に歩いていく。
私は昨日と同じ椅子に座る。
先生はまた向かいの席に座った。
翔「終わった?」
片手で頬杖をついて見てくる。
秋「一応。」
プリントを先生の前に出して見せる。
先生の目が回答をなぞりながらスラスラと動いていく。
翔「お、ほとんど出来てる。」
嬉しそうに、プリントを秋の前に置く
翔「ここ。これだけ計算ミスしてる。」
先生の指の先を見る。
翔「まあそこは見直しでも防げる。やり方は頭に入ったね。」
秋「…じゃあ、終わり?」
翔を見つめる。
翔「とりあえず中庭の件は終わりでいいよ。」
私は心の中で小さく喜び、帰ろうと立ち上がる。
翔「あ、でももうすぐ期末あるね。」
秋「…」
先生は頬杖をつきながら口角だけあげている。
秋「別に今更どうでもいい。」
そう言って出口に歩き出す。
翔「あ、それ僕のジャージ。」
そう言って鞄の持ち手に挟まれていた服を指さす。
先生のと聞いてすこしだけ驚いたが無言で返して部屋を出た。
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