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「今日は俺帰りが遅くなるから、先に食べておけ。作り置きしておくから」
「んェ〜っ、分かったよォ。」
「くれぐれも変なことはしないように!先に寝てろよ!!」
「へーへー」
バタン
今日はアキは1人で仕事へ。
そして、概要はよく知らねェけど中々に強いらしく時間がかかるそう。だからか早く飯を食べておけ…と言われたものの、身体は大人、中身は子供の俺に頼まれても…
「…あ”〜ッ!腹減った〜!」
「ワシも腹が減った!
デンジ、なんかくれ!」
「は〜?」
少し机に目をやると、作りたてホヤホヤの焼きそばが置いてある。見る度に食べたい欲が大きくなる。きっと夕飯を食べる頃には十中八九冷めてしまっているだろう。という言い訳を考え、少し食べようかと考える。
「あっ!焼きそばじゃ!
焼きそばをお菓子代わりにしよう!」
「えぇ…でも、早パイに怒られるって〜」
「大丈夫じゃ!ワシがなんとかする!」
「んんっ、。」
まあ、少しぐらいならいいだろう。と、半分をよそった。
「はい、パワ子。」
「ワーイ!!!!
美味そうじゃあぁっ!!」
と、言葉を残し、パワーは猛獣のようにがっつき始めた。
「そんな早く食うと早く腹減るぜ」
「モグモグ…腹が減って仕方がないんじゃ!もう焼きそば全部食べたい!!」
「はあ、」
頬をぷっくりと膨らまし食っているパワーがこちらを見つめてくる。なんだ?と思い声をかける
「なんだよ、俺の顔になんかついてっか?」
「ゴクン…ウヌの焼きそばを食べてやってもいいが?」
ふふん。とドヤ顔で言われた。正直「は?」と思ったが一時停止している間にパワーに焼きそばを取られていた。
「っおい!!!パワ子!!!」
「にゃんじゃ…?」
「ワシは食べてにゃいぞょ…?」
口元に付いている茶色い物は焼きそば。証拠は口元に。それでも、取られてしまったものは仕方がない。と、考え空腹を夕飯まで我慢することにした。
3〜4時間自室に篭もり、漫画を読んでいたが、そろそろ夕飯を食べようと思い身体を起こす。そして、裸足の足をペタペタと音を立てながら、リビングへ歩く、が。
赤く目立つ角の魔人がなにやらリビングでしているようだ。
「パワー?なにしてんだ?」
「ッッ!」
「”ギクゥッ”」、という効果音が着きそうなほどの肩を飛び跳ねこちら、後ろを向く。その後ろを向いた顔は午前と同じく頬が膨らんでいる。そして、後ろを向いた顔の後ろ側にはラップがそこら辺に投げられており、皿は空っぽ。これだけでデンジは察した
「パワー…」
「お前ぇ”ぇ”ぇええ”ぇえ”え”っ”っ!!」
「ふんっ、ワシじゃないが?」
「ニャーコが食べたんじゃ!!
なぁニャーコ?」
「にゃあ〜ん」
半分萎えているデンジを後ろに、パワーは自室に戻る。
仕方ない、と思いキッチンに食べかけの皿を半分投げながら置く。さて、どうするかと考え、アキが帰ってくるまで残り30分程度、そして帰ってきても飯を作ると時間がさらにかかり、きっと腹を空かせたパワーが暴れるだろう。となるとデンジが飯を作るしかない。が、デンジはアキのご飯を作るのを手伝った程度で、デンジはあまり料理などをしなく、よく分からないが、思いのままに作ってみることにした。
メニューは肉なし野菜炒め。
パワーにイラッと来たデンジはパワーにやり返しをする事にした。
“ジュー”
香ばしい香りがしてき、そろそろかな?と考え皿に盛る。勿論3人分の皿に。そして、机に置いていると、「”ガチャ”」という音が玄関からする。
帰ってきた!と思い早足で玄関に行くと
「起きてたのか。」
「おう!
パワーによォ、焼きそば全部食われたんだもん。」
と、話すとアキは一瞬思考が停止する。
「は?食われた?じゃあどうしたんだ?」
「フフン!俺が作ったぜ〜!」
「お前が…?」
「早く食べろっ!」
「いや、手洗ってからな」
そしてアキがソファに座る。座りながらも机に乗っかっている野菜炒めを見、口を開く。
「これをデンジが作ったのか?凄いな。」
「へへ、」
撫で撫でとデンジの頭を撫でると、またまた「”ガチャ”」という音がする。
「おうおう!!ちょんまげ!帰ってきたのか!」
「飯はなんじゃ?
…野菜は嫌いじゃ”ああ”っっ”!!」
ダンダンと地団駄を踏むパワー。そんなパワーをアキは怒る。
「お前、焼きそば全部食ったんだってな?」
「ワシじゃない。デンジが食ったんじゃ」
「1ヶ月野菜炒めだからな」
「やじゃあぁ”ぁぁ”ああ”あ”あぁ”ああっっ”っ!!!!! 」
叫び散らすパワーを無視していただきます。と挨拶(?)をして飯に手をつける。
「…しょっぱいな……」
「えぇ…ゴメン。
コショウ?とかよく分かんねえから適当に入れたからな!」
「お前何してんだよ…けど、美味いな。」
「いつも簡単な手伝いしかしてないやつでこのぐらい作れるのはすげぇよ。」
「へへ、」
今日も早川家の日常はハッピーです。