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最高っ…!なんで人はここまでも愚かなのか…カイの各物語すげぇ好き!
チチチ…
鳥の声で目覚めたいつも通りの朝。TVのニュースでいじめについて取り上げられていた。どうやら僕の通っている高校で自殺事件があったらしい。その画面を見た瞬間。僕は何も考えられなかった。
「〇〇高校でいじめが起き,1人の女子高校生が自殺をしました。この件について,学校側は…」
…なんでこんなこと起きてるんだろう。日常はくだらないことの繰り返しだけど,ずっとそれが続くわけじゃない。少しの歪みで,些細なことでいとも簡単に壊れてしまうんだ。
なんで…なんで自殺したんだよ…相談しろって言ったのに…言ってくれたら僕が助けられたのに!ネット上でもこの話題が溢れていて,沢山の考察や意見が交差していた。こんなことを起こってからしても意味ないと思うけど。どうせ話題性があるからしてるだけでしょ。あの子が生きていて助けを求めてもどうせ見向きもしなかったくせに。今さら…今更善人者ぶってんじゃねぇよ!あの子が…蒼唯がどれだけ傷ついたか!どれだけ辛かったのか知らないくせに…誰も助けてやらなかったくせに…
《自殺しちゃった子可哀想…》
《助けてあげたかった…》
《ここまで追い込んだやつは許されるべきじゃないと思う!》
何言ってんの?反吐が出る。呆れるわ。おめぇらのせいなんだよ。可哀想?助けてあげたかった?どの口が言ってんだよ。
学校でも皆蒼唯のことを話してた。
「話聞いたげたら良かった…」
「こんなことになるなんて…」
だからお前らのせいなんだよ。お前らのせいで蒼唯は…誰も蒼唯を信じなかったのに。過ぎたことを悔やんでも意味ねぇの。そんな同情したいんだったら蒼唯のお墓に行って謝ってこい。
ああ,蒼唯。君に会いたい。僕もそっちに行こうかな。別に未練ないし。
だけど…
「まだこっちきちゃダメだよ?なーに馬鹿なこと考えてんだかすとろーにしては暗いじゃん?もっと生きろよ。私の分まで!」
蒼唯がいなくなる前にこんなこと送ってきやがった。くっそ…酷いこと送りやがって。仕方ねぇな僕は優しいから生きてあげるよ君の代わりに。君の思い描いていた日常を生き抜いてやるよ。
君と僕たちが描いていた画面越しの日常を。