颯馬→(→→→→→→→→)←トラウト
デビューしてすぐにハマってしまいました
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Specialeでの仕事が終わって、暗い帰り道を歩く
後ろから、足音が聞こえる
後ろを振り向くけれど、誰も居ない
ここ最近ずっとそうだ、誰かに後をつけられている
なんだかとても怖い。かと言って、これ以外には帰宅ルートはない
怖くて、たまこがいない時にみんなに思わず相談した
流石に、たまこにはとても聞かせる内容じゃないからね
すず菜「誰かに帰りつけられてるって…それヤバくない!?」
ベリー「どうしてもっと早く言ってくれないの!?」
『いやあ、俺の気のせいの可能性もあったから…』
2人は俺に詰め寄りながら言う
颯馬は意外そうな顔で俺を見ていた
颯馬「お前が?ふーん…」
それは何かを考えている様に見えた
少し、嫌な予感がしたのは気の所為だと思いたい
その日の帰り道、なんだか今日は足音が近くなって行く気がする
嫌だ、怖い、走り出したい。そんな恐怖心が心の中を渦巻く
そんな時、つけていた足音は走る様なものに変わっていく
拙い、そう思った時にはもう遅くて、俺は睡眠薬か何かがつけられているハンカチで口や鼻を塞がれて眠ってしまった
目を覚ますと、知らない部屋にいた
首と足に違和感がある、足を動かせばしゃらん、という音がした
嫌な感じがして、首を触ると冷たい何かがあった
足枷と、首輪だ
理解しては血の気が引いていく
そんな時、扉が開かれて颯馬が入ってきた、俺を見下ろしている
『颯馬…?助けに、来てくれた、の…?』
いや、そんな訳がない、だって俺を見る目がとても歪だったから
颯馬「助けに…?そんな訳ないでしょ」
そう言って颯馬は俺の頬を思いっきり引っ叩いた
『いたっ…!颯馬なにするの…?』
口の中が切れて鉄の味がする
痛む頬を抑えて、颯馬にそう問いかける
颯馬「助けにきたわけでもないの、分かってるでしょ
ねえ、渚…俺だけのものになってよ」
そう言って笑う颯馬に、恐怖を覚えて後ずさる
颯馬「なんで逃げるの、そんな怯えてるの
ねえ、ねえ!!!!!!俺には渚しか居ないのに!!!!!!」
そう叫んでは俺の腹を思い切り蹴る
『ガハッゴホッゲホッ!!』
思い切り噎せて、顔を顰めてしまう
颯馬「本当は俺だってこんなことしたくないよ
でも、渚が良い子じゃないから…だから、俺はこうするの
次はたまこ達にも手を出す、でもしたくないんだよ…分かってよ、渚…!」
そう言って颯馬は泣きながら俺を優しく抱きしめた
きっともう、逃げられない。首輪と足枷で逃げれないし、逃げようとすれば、颯馬からきっと殴られたり蹴れたりするだろう
それどころか、すず達に矛先が向かうかもしれない
それだけは駄目だ、俺が、犠牲にならないと…
『良い子に、するから…辞めて…』
そう言って俺は抱きしめ返した。涙が出そうなのに、全く出ない
颯馬は、歪に笑っていた