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中日
「君の身体は、本当に律儀アルね」
「我が触れたところだけ、熱くなるアル」
囁きは、耳の奥に溶けるように落ちた
背中を壁に預けたまま、日本は静かに瞼を伏せる
肌の上を滑る指は、やさしいくせに迷いがなく、まるで“慣れている”手つきだった
「……っ、ん……く……」
喉の奥から漏れた声を、日本は慌てて噛み殺す
けれど、中国の手はそれすらも肯定するように――
いや、楽しむように、胸元に触れたままささやいた
「もっと声、出していいアルよ」
「我以外、誰にも聞こえないアルから…安心するアル」
「……っ、だからって、こんな……っ」
「こんなに反応してるくせに、まだ言うアルか?」
そう言って、指が下へと移動していく
くすぐるように、撫でるように、皮膚を這うその手に、日本の脚がかすかに震えた
「や、やめ……そ、そこ……っ、は……ぁっ…!」
「ほら、もう“奥”が震えてるアル。身体の奥まで、全部俺に開いてるアルね」
中国の指が、布の上からぬるりと押し当てられる
厚手の布越しでも分かる感触に、日本は息を詰めた
「……っぅあ、や……ん…っ!」
甘く濡れた声が、喉の奥から溢れる
羞恥も、理性も、もうとっくに限界だった
「もっと声を聞かせるアル」
「俺だけが知ってる、君のいちばん綺麗な部分……ここアル」
囁きながら、指が押し当てる位置に、やさしく、でも逃さない圧をかける
日本は首をふるように顔を背けた
でも身体は――正直だった
「……恥ずかしい? なら、目を閉じて…その代わり、耳で、ちゃんと俺の声を受け取るアルよ」
中国の唇が、日本の耳たぶを甘く噛んだ
音も、熱も、痺れるような震えとなって全身を駆けていく
「君の奥に、俺の声を咲かせるアル」
「……そのために、今夜はまだ、終わらないアルよ」