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3人は同じ方向に歩きながら、
「そういえば〇〇、赤葦の家っておれんちよりもっと大通り挟んだ向こう側なんだって!中学の校区違うけどさ、実はそんなに家遠くないんだよな!今日、部活の休憩時間で知ったんだ」
木兎は嬉しそうに〇〇に話す。
「光太郎、良かったね。近くに仲間ができて、練習相手欲しいって言ってたもんね。私はボールを上に投げるしかできないし…」
〇〇も嬉しそうに木兎に返事する。
赤葦は、2人が名前を呼び捨てにしながら話してるのを聞いて、
「すみません。2人の時間を邪魔するのは申し訳ないのでおれは先に帰りますね」
と、赤葦が話す。
「え?」
と、2人同時に赤葦を見る。
「赤葦?お前、何か勘違いしてないか?」
木兎が驚いた顔で赤葦に聞く。
〇〇も驚いた顔で赤葦を見て
「赤葦くん、私たち…ただの幼なじみだから!」
と、力強く伝える。
でも、〇〇は内心、ほんとに恋人だったらいいのに…。光太郎は、赤葦くんの言葉に勘違いって…。それ以上の否定の言葉なんて光太郎の口から聞きたくないよ。と…思いながら…。
3人で夜道を帰る。
少しの沈黙のあと、木兎はお腹を鳴らして
「あ~、腹減って死にそう。〇〇、今日の晩飯は何?すぐ出来るやつ?」
と赤葦がいるのに聞いてくる。
「今日のメインはヒレカツだよ?光太郎がお風呂に入ってる間に油で揚げるだけだからそんなに待たないよ。あとは、お味噌汁と千切りキャベツと、ポテサラと、ほうれん草の白和え、あっ!大根おろしもだね。ほとんど作ってるからお味噌汁は温めるだけだし」
と、〇〇も当然のように話す。
赤葦は、恋人というよりもはや熟年夫婦のようだなと思いながら2人を見て
「お2人はほんとに仲がいいですね。やっぱり夫婦みたいですよ?」と笑う。
「えっ?」
と、2人は赤葦を同時に見て、
「赤葦!おれたちは、付き合ってもないし、夫婦でもないぞ!な!〇〇」
と、木兎は〇〇に同意を求める。
「そうだよ。光太郎の言う通りだよ。光太郎の両親が海外転勤で、私の母親が光太郎の母親と親友で、光太郎の母親から私の母親に光太郎の事を頼まれて、私の母親が夜勤入りと明けの日は私が手伝ってるだけだよ? 」
〇〇は冷静に赤葦に伝える。赤葦は少し驚きつつも、
「それでは、2人の関係はどちらかというと兄弟みたいな形ですか?」
と問う。
赤葦の問いに2人は…。