pixivにログイン、ダウンロード出来ない方用にpixiv集を作りました
内容は変わってないので閲覧された方は見覚えあるかと…
きんとき視点
ふぅ……
やっっっっと、終わったぁ〜
時計を見ればもう4時を過ぎている。いつもメンバーに無理して遅くまで仕事するなと言っているのは自分なのに……。
戦争が終わったばかりで、医療担当の俺は、怪我人の報告書を大量に書かなければならなくなり、ココ最近まともに睡眠を取れていなかった。
メンバーに迷惑を掛けないようにと、少しでも睡眠を取ろうと俺はベッドにもぐり目を閉じた。
スマイル視点
最近きんときの様子がおかしい。凄く疲れているようで、目元には薄いが隈が出来ている。
しっかり者の彼はやらなければならない物をリストに書き、チェックしている。そこを見れば疲れの原因が分かるのではと思い、彼が不在の時にこっそりとリストを見てみた。
sm「ヤバいだろこれ……」
リストには大量の医療報告書とNakamuの書類がびっしりと書かれていた。
sm「癒してやりたいな……」
sm「……きんときか…なら……」
きんとき視点
頭の中にえがかれたどうでもいい夢がアラームの音に消される。朝だ。
あぁ、今日も仕事か……。いつものジャージに着替え、幹部専用の食堂に行くと、黄色の料理人が朝ご飯を作っていた。
kn「おはよー」
kr「おっ!おはよー!きんときか」
kn「手伝うよ」
kr「お願い、助かるわ」
sm「おはよ」
na「おはよぉー!!」
しばらくして少し眠そうなスマイルと相変わらず元気なNakamuが起きていた。
kr.kn「おはよー」
kr「二人シャークんとBroooock起こしてき て」
na「はーい、俺Broooock行くわ」
sm「じゃ俺はシャークん行ってくる」
これから大量の仕事が待っていると考えると朝のこの時間が幸せに感じる。もう少し仕事の効率を上げる方法はないのか。
br「ふぁ…おはよぉ」
sha「おはよ…ふぁ」
そんなことを考えていると欠伸をしながらBroooockとシャークんが挨拶を交わしてきた。
二人に返事をして、みんなに配膳を頼み、ようやく”いただきます”と朝食にありついた。
kn「ん?どうかした?スマイル」
sm「あぇ?いや、なんでもない」
kn「そう…」
さっきからスマイルがチラチラとこっちを見てくる。目を合わせれば向こうは逆に目を逸らすのだが、ずっとこちらの様子を伺っているみたい。
そういえばさっきからスマイルがカクン カクンと首を揺らしている。あのBroooockよりも眠そうだ。
あの感じは徹夜したな……全く…あ…俺もか……
sm「ごちそうさま、悪い、ちょっと寝るか らみんな食べ終わったら起こして」
br「あはっ、スマさん眠いのぉ〜?」
kr「お前みたいな書類やらない奴とは原因が 違うんじゃないか?」
br「えぇ〜」
kr「いいよ、起こしてあげるからそこで寝て な」
スマイル「ん……」
短い返事をしてスマイルは机に伏せた
na「なんかあったの?スマイル」
sha「さぁ?」
kn「多分そいつ徹夜してる。後で問い詰めと くよ」
kr「ふはっwじゃあ頼むわ」
しばらくして朝食が終わった。みんなは各自で仕事がある為、ここで解散する
さてと、仕事が増えた
kn「スマイル?スーマーイール!!」
sm「んぁ?きんときぃ?」
kn「そ、きんとき。スマイル徹夜したでし ょ」
sm「フッ、お前に俺の徹夜を指摘する権利は無 いはずだ」
kn「えっ?どういう……」
sm「こっち来い」
スマイルが俺の腕を引いて走る
kn「ねぇ!スマイル!どこ行くの?俺も書類 やらないとなんだけど!!」
sm「お前今残ってる医療報告書あと何日あれ ば終わる?」
kn「えっ?三日ぐらいあれば終わるけど…」
sm「なら十分だろ」
kn「ねぇ!俺仕事医療だけじゃないんだけ ど!?」
sm「それは俺がやった」
kn「は?」
sm「俺は医療については何も出来ないがその ほかのことは出来なくはない」
na『ねえ!俺の書類40cmぐらいなくなって るんだけど誰かやった?』
インカムからNakamuの叫び声が聞こえた。Nakamuの言葉に思わずスマイルの方を見た。スマイルはしばらくは黙っていたが、ため息をついてインカムのボタンを押した。
sm『俺、手伝ってやったんだから残りの 12cmぐらいきんときに押し付けないで 自分でやれよ…』
na『マジ!?ありがとスマイル!!』
スマイル?
kn「スマイル?今のって…どういうこと?」
sm「そのまんまだよ。一昨日Nakamuに俺と きんときとで休みをもらった。きんと き、今日はちょっと俺に付き合ってく れ」
kn「お、おう……」
スマイルが俺のためにNakamuの書類を?
sm「ここだ」
スマイルに連れてこられたのは城下町にある広い草原だった
kn「ここで何するの?」
sm「まぁ見てろって」
そう言うとスマイルは四つん這いになって何かを探し始めた。
kn「何探してるの?」
sm「きんときはなんだと思うんだ?」
スマイルはクローバーの生えてる辺りを右手の指で丁寧に探っている。
kn「四葉のクローバー?」
sm「正解」
kn「は?」
思わず声に出てしまった。せっかくもらった休日をクローバー探しに使うヤツなんていんのか?本当スマイルはいつも何考えてるのか分からない。
kn「やれやれ…」
仕方がないので俺も手伝うことにした。30分ぐらいしてスマイルと声が揃った。
kn.sm「あった」
俺はそれを摘んでスマイルの方に持っていった。スマイルの手にもクローバーがあった。
kn「何すんの?」
sm「次行くぞ」
そう言って先を歩くスマイル。マジで何考えてんだこいつ。
sm「着いた」
次にやってきたのはえっ?手芸屋さん???
sm「とりあえずシードビーズを七つ選べ、そ したらあとは好きなビーズを欲しい分だ け取って俺のとこに持ってこい」
kn「ほーい」
もう考えることはやめて彼の言いなりになることにした。
kn「ったく…シードビーズってなんだよ…」
店員「シードとは種という意味で、種子のよ うに小さい粒のビーズのことをシード ビーズと言うんですよ」
突然店員に話し掛けられた。いや、自分が声に出したのか……
kn「えっ?あ…ありがとうございます…」
店員「いえいえ、シードビーズはあちらのレ ジのそばにありますよ」
kn「どうも…」
そこのコーナーには色んな種類のシードビーズがあった。ここから七色って……
sm「どうだ、決まったか?」
戻ってきたスマイルは青と紫の革紐と黒いボトルを持っていた。”UVレジン液”というらしい。
kn「種類多すぎ選べないよ…」
sm「まぁだろうな、時間は余るほどある。 ゆっくり選べ。」
そして俺が選んだのは青色から紺色にかけてのグラデーションになるように七色。スマイルは桃色から紫色にかけてのグラデーションになるように七色。
そのほかのビーズは金色の竹ビーズと白色のシリンダービーズというものを選んだ。ここはスマイルとお揃いだ。
レジでお金を払おうとすると、俺が財布を出す前に、スマイルが払い終わっていた。
kn「えっ?いいの?」
sm「俺が無理やり連れてきたんだ。当たり 前だろ?気にすんな」
そう言って次に連れてこられたのはスマイルの部屋だった。スマイルは部屋のドアに鍵がかかっているのを確認すると、本棚の一番したにあるめっちゃデカい本を取り出そうとしていた。
が、力の弱いスマイルには無理だったのか「悪い、力かして」と手招きをしてきた。
しょうがないので手伝ってやったのだが、その本は見た目のわりには軽かった。
kn「何?この本」
sm「本じゃないさ」
そう言ってスマイルはその本の表紙をめくった。それは見た目が本のただの箱だった。
kn「えっ?なにこれ」
箱の中には丸み帯びた白い機械と、シリコンの色んな形の型、小さめのドリルと、これまたたくさんの種類の金と銀の金具が入っていた。
sm「さっき見つけたクローバーと買ったビー ズ出して」
言われた通りにしてスマイルやることを見ていた。
sm「俺が今からやることを真似してみろ、多 分きんときは器用だから出来ると思う」
kn「多分ねぇ〜」
仕方がないのでスマイルのやっていることを真似してみることにした
最初に角のまるまった長方形のシリコンの型に半分までUVレジン液を流し込んだ。
そのど真ん中にさっき見つけたクローバーを入れて、周りに買ったシードビーズをグラデーションと分かるように並べた。
意外と楽しいかも
kn「楽しいかも…」
sm「だろ?」
次の工程では、さっき使ったシードビーズとは別に買ったスマイルとお揃いのビーズを好きなように並べた。
全てのビーズを並べたら、残りのUVレジン液を型の上まで流し込んだ。
それを白い機械の光に当てた。UVランプと言うらしい。光を当てると、スマイルが「約6分待機」と言って椅子を二つ出してくれた。
俺は今まで聞きたかったことを聞いた。
kn「はい。じゃあこちらの質問いいです か?」
sm「……」
スマイルは黙ったまんまだったが俺は話しを続けた。
kn「まず、徹夜した理由は俺とNakamuの書 類をやるため?」
スマイルはコクリと頷いた。
kn「なんで?」
今度は”YES” ”NO”では答えられない質問をした
sm「きんとき、薄らだけど隈出来てる」
kn「えっ?」
彼の言葉に驚いた。
sm「その感じは自覚してないようだな」
sm「俺は、きんときを癒してやりたかっただ けだよ」
kn「えっ?」
その言葉にも驚いた。スマイルがここまで仲間思いだったとは思って無かったからだ。
sm「よし、もういいだろう」
そう言って立ち上がったスマイルはシリコンの型に手を伸ばした。
sm「最後の工程だ」
kn「おう…」
彼にそう言われたので、俺も立ち上がった
手芸用のドリルで上の方に穴をあけ、先に接着剤を付けた金具をその穴に入れ、金具の穴に、スマイルは紫の俺は青の革紐を通して結んだ。
kn「スマイルって手芸得意なの?」
sm「…俺の唯一の秘密、きんときなら教えて もいいかなって」
kn「えぇ?なにそれw喜んでいいのかな?」
そう言うとスマイルは俺の作ったバックチャームに手を添えて
sm「いつも頑張ってるきんときに幸せの女神 が降りて来ますように」
kn「…あはっ、スマイルって意外と優しいん だね」
そう言うとスマイルは俺から目を逸らして
sm「も…もういいから!お昼食べに行くぞ!!」
そう言って部屋を出ていくスマイルの耳と頬は真っ赤だった。色白だからとてもわかりやすい
kn「照れちゃって〜素直に喜べばいいのに」
sm「て…照れぇなぁし!!」
kn「えっ?なんてw滑舌やばw」
そんな会話をしながら午後もスマイルと過ごした
kn「見て見てスマイル、俺ここにつけた!」
そう言って腰に着いている尻尾を指差して彼に見せた
sm「お、いいじゃん。俺はどこつけよっか な、さすがに尻尾には付けられねえわw」
kn「確かにw」
彼の尻尾は胸元に着いているため、そこには付けられない
sm「いいや、内ポケットに入れとこ」
kn「てかもう夕食じゃね?」
sm「マ?ホントじゃん、やべきりやんに怒鳴 られる」
走って食堂まで行ったが、結局間に合わずきりやんに怒鳴られ、スマイルと後片付けをするはめになった。
sha「ん?きんときそれ何?」
鋭いシャークんにもう気付かれた
kn「あぁこれ?う…wwwww……」
思わず笑ってしまった。スマイルの方を見ると真っ赤な顔をして全力で首を横に振っている。
br「なにぃ〜?」
na「どしたの?二人とも」
kn「あ〜ぁ」
落ち着いたので「買ったの」って行ったら「嘘つけ絶対なんかあるだろ」と言われてしまった。
しょうがないのでスマイルの腕を引っ張って部屋のすみでコショコショ話した
kn(どうすんだよ)
sm(笑うなよ!!)
kn(ごめんて)
sm(じゃっ…じゃあ俺がお前に女神がどうの こうのって言ったことにツボったって言 え、絶対手作りしたとは言うなよ!!)
kn(わかった)
みんなにはそう伝え、コショコショ話のせいで少し怪しまれたが、何とか乗り切った
スマイルも、恥ずかしがらずにいえばいいのに、素直じゃないな…
その日の夜、俺はスマイルの部屋に寄った
kn「スマイル?」
sm「なんだ?」
kn「手芸、楽しかったわ。今度色々教えて よ。」
sm「あぁ、みんなが居ない時な」
また……
照れ屋さんなんだから………
kn「スマイル?今日作ったバックチャーム、 ちょっとかして?」
sm「ん……何すんだ?」
スマイルは俺にバックチャームを差し出しながら聞いてきた
俺はそれに手を添えて言った
kn「照れ屋さんのスマイルが素直になれます ように!」
sm「ッ……!!……//////」
あはっ、真っ赤っかw
コメント
8件
スマさんかわいっ!?
何だこの物語は..最高か?