ねむ視点
皆は休みの日、どう過ごすだろうか?
休みには家でゴロゴロも良いし、たまには散歩も良い。だが、散歩をしようと思った日に限って雨が降る。ボクは運がないのか?午後からは晴れる予定だが、もうすぐ昼だというのに朝方から雨は止まない。
そんな時、ふと結晶を見ると黄色く光っているのが分かった。結晶はこの世界の通信機器であるため、メッセージが届いた時の白い光りや、電話の赤い光りなど、目的に応じて光ってくれるのだが、黄色く光るのは未だ見たことはなかった。
見てみるとそれは国王からのメッセージだった。メッセージの内容は、
『20XX年 〇月〇日日曜日
午後五時から法律を改正する。
国民は皆、見るように』
短い文だが、とりあえず午後五時に放送があることは分かった。放送改正は聞いたことはない。なにせ国王である、ラヴェル・セレステリアは面倒くさがり有名だ。
そのため法律の改正なんて誰も思わなかっただろう。
なんて事を思っていると結晶が赤く光った。あめからだ。
「あめ、どうしたの?」
「あれ、見てないですか?国王からの…」
「あー、さっき見たよ、午後五時から法律変えるって」
「あれ、…どうなるのか不安で…」
「前からあの人魔道士に対して結構当たり強いし…」
「そうゆうことか、多分大丈夫だと思う けど…」
「そう…、ですか?」
「保証は出来ないけど…」
「そうですよね、ごめんなさい、心配かけて」
「いや、いつでも頼って」
「ありがとうございます、切りますね 」
「うん、ばいばい」
あめとの通話が切れ、ふと窓を見た。「雨、 止んでる…」さっきまでザーザーと振り続けていた雨がいつの間にか止んでいた。
あめのことは心配だが、一体国王は何を考えているのだろうか?
なんだか胸騒ぎがするのは何故だろうか。
初めて午後五時が恐ろしくなった。
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