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「……あの…」
部屋の隅から、か細い声がした。声の主は、今まで静かに状況を見守っていた、目黒蓮だった。
「…ごめんなさい…俺です」
しん、と静まり返るリビング。全員の視線が、気まずそうに頭を下げる目黒に集中する。
「え、めめなの!?」
康二が一番に驚きの声を上げた。
「なんで…?」
深澤が、まだ信じられないといった表情で尋ねる。
「ドラマの役作りで、少し減量してて…。ずっと甘いもの我慢してたんですけど、冷蔵庫開けたら、その…すごく美味しそうなプリンが見えてしまって…。気づいたら、手が…」
しゅん、と項垂れる目黒。いつもはクールで完璧な男が見せる、子犬のような姿。そのギャップに、誰もが言葉を失った。
「おーい、マジかよ…」
「…ま、待って…!箱は俺じゃない!俺が食べた時には、もう空の箱が置いてあって…俺は、その横にあったゼリーを食べたんです…!」
「「「「ええええええええ!?」」」」
まさかの共犯者(?)の存在。目黒が食べたのは、深澤のプリンの隣に置いてあった、阿部が買ってきたフルーツゼリーだったのだ。
「じゃあ、やっぱりプリンの犯人は別にいるってこと!?」
その時、奥にあった扉がガラリと開いた。