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わんくしょん
誤字脱字など関西弁がおかしいところがあります。
寛大なお心でお読みください。
緑黄です。
薄暗いバーのカウンター席。
みことは肘をつき、グラスを傾けながらため息を吐いた。
向かいに座るいるまが、少し呆れた顔でみことを見つめている。
「今、おれめちゃくちゃ機嫌悪いんよ」
みことはぼそっと呟いた。
いるまが小さく頭を傾けた。
「…一応聞いとくわ、なんで?」
みことはグラスを置いて、ようやく本題を切り出した。
「すちくんのことなんだけどさ。すちくん、誰にでも優しすぎるんよ。友達にも、通りすがりの知らない人にも。笑顔で話しかけて、困ってたらすぐ手を貸して。それ見てると、なんか胸がざわざわするんよ…。嫉妬っていうか、おれだけじゃ特別じゃないのかもって思っちゃってさ…」
声がだんだん小さくなっていく。
みこと自身、自分でも情けないと思う。
「優しいのはすちくんのいいところだってわかってるのに、しちゃいけないってわかってるのに……それでもモヤモヤが止まらなくて。こんな恋人、いやだよなって自分に嫌気がさす。もしかしたらすちくん、ただ優しいからおれと一緒にいてくれてるだけで……本気で好きじゃなくて……」
言いながら、喉の奥が熱くなった。
ネガティブの渦に飲み込まれそうで、慌ててグラスに手を伸ばす。
いるまはちょっと目を丸くして、しばらく黙ってから、ぽつぽつと言った。
「……鈍感すぎかよ…いつものすち見てわかんねぇ?みことの事大好きじゃん。話してみろって、みことが思ってる以上に大事にされてんだろ」
口は悪いが、いるまなりに考えてくれたのだろう。
いつもより少し言い方が優しい気がした。
みことはグラスを見つめたまま、小さく頷いた。「……おん。ありがと。話してみるね」
バーの外に出ると、冬の夜風が頬を撫でた。
スマホを取り出して、すちにメッセージを打つ。
指が少し震える。
『今から会える? ちょっと話したいことがある』
送信ボタンを押した瞬間、胸のモヤモヤが少しだけ軽くなった気がした。
優しすぎるすちを、みことは独り占めしたいわけじゃない。
ただ、時々でいいから、自分だけを見てほしい。
それをちゃんと伝える勇気が、今夜やっと湧いてきた。
メッセージを送ってから十分もしないうちに、返事が来た。
『うん、大丈夫! どこ? 今すぐ行くよ』
相変わらずの即レス。
優しい返事に、胸がぎゅっと締めつけられる。
でも今夜は逃げないって決めたんだ。
待ち合わせ場所は、いつもの公園のベンチ。
街灯がぼんやり照らす中、すちは少し息を切らしながら走ってきて、みことの隣に腰を下ろした。
「みことちゃん、どうした? 急に…なんかあった?」
コートの上からみことの手をそっと握ってくれる。
その手の温もりが、いつもより少し怖い。
離されたらどうしようって思う。
みことは深呼吸して、目を合わせないまま口を開いた。
「……すちくん、誰にでも優しすぎるよね」
すちくんがきょとんとして、首をかしげる。
「え? それが……悪いこと?」
「悪いってわけじゃないよ。すちくんの優しいところ、ほんとに大好き。でも、それが他の人に向いてるの見ると、おれ、胸がざわざわして…嫉妬しちゃうの。バカみたいだってわかってるのに、止まらなくて」
声が震える。
恥ずかしくて、顔を伏せた。
「おれってすちくんにとって特別じゃないのかなって……ただ優しいから一緒にいてくれてるだけなんかなって、ネガティブになっちゃって……ごめん、こんなこと言うの、重いよね」
しばらく沈黙が続いた。
風だけが木の葉を揺らす音がする。
そっと、すちがみことの肩を抱き寄せた。
「みことちゃん……ごめんね。気づけなくて」
耳元で囁く声が、いつもより少し掠れてる。
「俺、みことちゃんが一番大事だよ。誰に優しくしたって、みことちゃんの次なんてない。みことちゃんだけは、特別なんだ」
「……ほんと?」
「ほんとだよ」
すちくんは私の顔を覗き込んで、優しく笑った。
でもその目は真剣で、いつもの柔らかい笑顔とはちょっと違う。
「これからは、気をつけるね。みことちゃんがモヤモヤしないように。……でも、俺の優しさ、全部捨てるのも無理だからさ。せめて、みことちゃんにはちゃんと伝えるようにする。『今から他の人に優しくするけど、みことちゃんが一番だよ』って、心の中で毎回唱えるから」
思わず笑ってしまった。
「それ、めっちゃ恥ずかしいよ…」
「恥ずかしがってる顔もかわいいよ」
すちくんは私の額に軽くキスをして、ぎゅっと抱きしめた。
「ありがとう、話してくれて。俺、嬉しかったよ。みことちゃんの気持ち、ちゃんと知れて」
公園の街灯の下で、二人の影が一つに重なる。
嫉妬の棘は、まだ少し胸に残ってる。
でも今夜、それを言葉にできたことで、棘の先が少し丸くなった気がした。
優しすぎる君を、おれはこれからも愛し続ける。
そして、君もおれのわがままを、優しく包んでくれるって信じられた。
嫉妬ってかわちぃって話です。
嫉妬系好きすぎて、めっちゃ筆が乗りました🫶
コメント
2件
初コメ失礼します!!以前から気になっていて、フォローして読ませていただきました!!嫉妬ってほんとにかわいいですよね🥲💕💕 よければ仲良くして貰えたら嬉しいです…!🙌🏻🙌🏻
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#なつこさ
かは
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うみ
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こりん@1ヶ月猫化
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