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私にはどうしても理解できなかった。彼女が男遊びをしているような人間だとは到底思えないからだ。それに、彼女の部屋からは大量の男性の写真が出てきた。それもかなり親密そうな雰囲気の写真ばかり。しかもその男性は全員顔見知りだという。一体全体彼女は何を考えているんだろう
白
「兎川さんは、男の人好きなんですよね?」
兎
「はい、好きですよ」
白
「でも恋人とかそういう関係ではないのか?」
兎
「まぁ、そうですね」
白
「なんで?」
兎
「うーん、一言で言うと面倒くさいし束縛してくる男は嫌いだしそもそも男に興味が無いからですかね」
白
「……なるほど」
兎川はいつも通りニコニコしながら答えてくれたのだが、やはりどこか違和感を感じる。
兎
「白雪さんはどうして私に彼氏がいないのか気になるんですか?」
白
「そりゃあ、あんな写真をたくさん持っているくらいですもん。やっぱり色々あるんじゃないかなって思って」
「確かにたくさんの男友達はいますけど別に愛人がいるわけでもないですよ。普通の友人です」
白
「そっか、なら良かった……」
正直言ってほっとした。これでもし男が沢山いるのであればもう完全に私の手に負える範疇を超えている。というより男がいる時点でアウト。嫉妬心を抑えられる気がしないもん 白「私としたことがつい話し込んでしまいましたな。申し訳ありません」
兎「いえいえ、こちらこそ。楽しい時間をありがとうございます」
白「あの、良ければまた遊びに来てくださいね。歓迎致する」
兎「やったー!!今度お菓子持ってきますね!」
白「楽しみにしてる」
宇「う、兎川さん……!」
兎「はい、白雪さんにはこれあげますね」
そう言うと彼女は小さな紙切れを手渡してきた 兎「ここ行きたいと思ってたのでついでに連れて行ってもらってもいいですか?」
白「こ、ここは……」
渡されたチケットは水族館のものだった。しかもかなり有名なところだ。まさかここに行こうとしていたとは知らなかった 白「そういえば兎川さんってここ行ったことあるの?」
兎「はい、何度か行ってますよ!でも私だけ行くのもアレなんで友達誘ったんですよ。そしたらその子がどうしても行きたいっていうんで二人で来たわけですよ!」
白 「なるほどね……」
まあ確かにそういうこともあるだろう。それにしてもなんという偶然だろうか。私達は今まさにその水族館に向かっている最中であったのである。もうここまで来たら運命だとしか言いようが無い。そう、きっと彼女は私と出会うために生まれてきたんだろう。
兎「あ、あの……えっと……その……」
白
「ほら、怖がらないでください。ゆっくり話していきましょう」
兎「わ、分かりました……」