嘘吐き狼達の懺悔ゲーム
ギィー、ガチャッ
「と、扉が開いた…。」
「あっ!中になんかあるよ!」
扉が開いたその先には机のようなものとその上にそれぞれの名前が書かれた紙が置いてあった
「これは…なんでしょうか?」
「さあ。だけど次のゲームに必要なものなんじゃない?」
「その可能性はあるね。裏に何か書いてあるみたいだし…。」
「それじゃあみんな一斉に裏を見てみよ!」
「わかった。それじゃあ、いっせーので!」
ぺラッ
翠海と書かれた紙には役職というものが書いてあり、その下には[あなたの役職は探偵です]と書かれていた。
そして[私はあなたの罪を全て知っている。この役職を、誰にも言うな。]とも書かれていた
(探偵とはどういうことでしょう?)
「みんな裏見た?」
「うん。なんか役職みたいなのが書いてあったよ」
「誰にも言っちゃいけないってことも書いてあったよーん」
「うーん、とりあえずこの奥の扉の先に行ってみる?」
「そうですね。」
ガチャッ
「っ!!」
「きゃっ!!」
「うわぁっ!!」
扉を開けた瞬間、みんな地下奥深くに落とされていった。
「い、いた〜!」
「まさか落ちるとは…」
「って、これはさっきルーレットで決めたペア?」
「ということはもうゲームは始まっている、ということですね。」
「そうなるね。」
「ま、待って。私難しい話わかんない。」
「皆さんより早くここから脱出しましょう!」
「了解!」
「ま、待ってって…男子二人で勝手に決めないでよ…。」
「一刻を争いますよ、梨杏さん。早く行きましょう。」
「謎解きはスタートダッシュが肝心だから」
「ちょ、待ってってば!!」
タタタッ
『1人目、まずは嫉妬の悪魔に取り憑かれた人を罰しましょう。』
『何人も何人も妬んでは奪って…。』
『あなたの事を憎んでる人はどれだけいるのでしょうか?』
『さあ!嫉妬の悪魔、レヴィアタンよ!!』
『あなたの罪を償いなさい!!』
ゾワッ
「…?」
(なんでしょうか…この胸のざわめきは…。 )
(…いえ、きっと大丈夫でしょう。)
「ミミくん!!早速1つ目の謎があるよ!」
「!はい! 」
「この問題…。」
「?どうしたの?黄金さん」
「…いや、変な問題だなと思っただけ。」
{1問目。キリストを裏切った弟子の名前をなんという?}
「…確かに。変ではありますね。」
「あと普通に簡単。」
「わかる。」
「いやいやいや!全然わかんないよ!!」
「き、キリストって…?」
「キリストはキリスト教とかで知られてる宗教の人。言わば崇められてる神ってとこかな。」
「か、神様?なのに殺されたの?」
「キリスト以外にも宗教は沢山ありますからね。」
「争いの中1人の裏切り者によってキリストは磔にされるのです。 」
「なんか可哀想な人だね…」
「…本当に可哀想な人なのかな。」
「一説によるとキリストはこの後生き返って、裏切り者は首を吊って自殺するって言う話もあるらしいよ。 」
「へ、へぇー。な、なんか色々あるね…。」
「まあ、本当のことは誰にもわかりません。」
「今はこの問題を早く解きましょう。」
「う、うん!」
「でもこれはわかりやすいね!」
「そうですね。 」
「えっ?そうなの?」
「はい。すごく簡単です。」
「答えはユダ。キリストの弟子であり裏切り者です。」
{…正解!先に進んでよし! }
「よし!一問目クリア! 」
「この調子なら1番につきそうですね。」
「そ、そうだね!よし!頑張ろう!」
「や、やっと最後の問題だ〜!!」
「ここまで長かった…。死ぬかと思った…。」
「大体梨杏さんがミスってばかりでしたね」
「そ、それは…申し訳ございません…。」
「まあ許してあげよう!次で終わるしさ」
「…そうですね。」
「よし!最後の問題は…」
{最後の問。梨杏の罪は、なんなのか。}
「…え?」
「…は」
「…私の、罪?」