「皆にお知らせがありまーす!!」
突然だった
「この教室にお友達が増えます!」
先生が教室全体に響くように大きな声を出した
.
今思えば、運命だったのかもしれない
「入ってきて」
教室のドアを開け
入って来たのは黄色のインナーが入ってる男の子だった
???「初めましてオレの名前は蜂楽 廻、サッカーが好きです」
その子は蜂楽 廻と名乗った
ああ、この子にも虐められるんだ
廻くんが席に着けば、色んな子達が周りに囲み質問攻めにあっていた
その数分後3人組の女の子達が寄ってきて
わざと目を合わせてこう言った
「キャー!血花ちゃんと目があったー!!」
「えぇ?大丈夫なの?!」
クラスの全員が私たちに視線を向ける
いくら何でも大きな声で言わなくてもいいじゃん…
それと同時に周りもザワつく
「うわ可哀想」
アイツ
「また血花かよ」
「呆れた」
「生きてる価値無いよねww」
「本っ当
廻くんが話に混ざって来た
蜂楽「なんで皆そんなこと言うの?」
!
「何でってこいつが気持ち悪いからww」
やっぱり廻くんもあっち側の人間か…
蜂楽「だっさー!」
「だよねww」
やっぱりか…
蜂楽「違うって!」
「?」
蜂楽「だって〜1人の女の子に寄ってたかってみっともないって思って〜」
!
ゴミ扱いや虫扱い
女の子として見られなかった私は色んな感情が混ざり
ただただ下を見ながら泣くことしか出来なかった
クラス全員に立ち向かうなんて
ちょーかっこいい
顔をあげると
ニッコリ笑顔の廻くんがて、手を差し出してくれて
万遍の笑みで
蜂楽「行こっ!」
泣き止まなかったけど廻くんの手を取り走って教室から出た
保育園から抜け出し、近くの公園まで走った
私はブランコに乗って心を落ち着かせ平常心になるまで廻くんは隣にいてくれた
蜂楽「どうして虐められたのー??」
血花「分かんない…でも多分名前のせいだと思う…」
血花「わ、私のこと怖くないの?」
蜂楽「何で?全然怖くないしょ!」
血花「そ、その私の目とか怖くない?」
蜂楽「太陽に当たってたら、宝石みたいでかっこいいじゃん!」
!
初めてそんなこと言われたからか分かんないけどすっごい嬉しかった
蜂楽「そう言えばお名前は??」
私は近くにあった木の枝を拾い
地面に名前を書いた
血花「血花」
蜂楽「へぇ〜可愛い名前!」
これは本性で言っている…
嘘なんかじゃない
血花「ありがとう///」
蜂楽「そうそう!笑ってた時の方が泣いてる顔なんかよりもずっと可愛い!!」
血花「なにそれ笑」
私が生まれて1番笑顔に慣れた瞬間だった
それから数十分しか遊んでないつもりだったが、楽しすぎてあっという間に時間は数十分では泣く数時間すぎていた
慌てた私たちはダッシュで帰るが、教室を見渡すと誰もいなかった
先生すら
だけどおかしな点が一つあった
それは
数十枚の紙が私のロッカーに入っていた
1枚ずつ読んでみると
全員からの謝罪メッセージであった
「血花ちゃんごめんね」
「血花って名前変って言ってごめんなさい」
「いっぱい悪口言ってごめんね」
などと手紙を見ても
私の心は1ミリたりとも動かなかった
だけど1度ぶっ壊れた心は二度と完治しないと思ってたしこの世に私の味方なんていないと思ってた
だけどそんなぶっ壊れた心を完全に完治してくれた私の味方
そして
私の初恋まで奪った
恋泥棒だ___
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