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「ねーちゃん、〇〇いよ。」
アイツはそーやってずっと私に助けを求めてきた。
「転んで擦りむいた。痛い。」だとか、「友達にバカって言われた。悲しい。」だとか。
絶対にアイツは私に感情を報告してきた。
…でも、だけど。最近になって、アイツは弱音を吐かなくなった。
例えば、私がアイツに対しイタズラをしたとしよう。そうすればアイツは…。
「あっwぷっちーごめんwアンタのプリン食べたわw」
「っ…そっかーっw名前書き忘れてたわーww」
…なんて、そんな反応をする。
いつもなら、怒って一週間口をきいてくれないくらいなのに。
最近じゃ、どんな時でも何かを隠している様な顔をする。
「ぷっちー。」
「…ん?ひなこちゃん、何?」
私はズバッとアイツに問いかけた。
「今、どんな感情なの?」
「…。」
そうしたら、アイツは一度下を向いて__。
なんとも言えない表情でこう答えた。
「…今は、楽しいよ。ねーちゃん。」
アイツは久しぶりに私をねーちゃんと呼ぶ。
何その顔。言葉と表情が合ってないよ。
私はそんな表情で楽しいと言う弟に微量の恐怖を感じるほどだった。
「そう。」
私は驚きのあまり、そっけない返事を返した。
最近じゃ、コイツの思考も読めない。ほら、コイツはこう思ってんだろうなーとか。
アンタ、ほんと何考えてんの?
弟の癖に私に隠し事すんなよ。バカ。