夜行恋愛

夜を身をもって体験してからというもの僕にとって昼間は明るすぎる低刺激なつまらない時間となった。

しかし、昼の間ずっと寝れるほどの体力を消費する場面がないため

必然的に暇つぶしが必要となる。

そこで着目したのがSNSだった。

特に興味があったわけでもやりたいことがあった訳でもないが人気なアプリをひとつ入れた。

学校に通っていた頃、クラスメイトがよく話題にしていたからだ。

それは、匿名アカウントで自分の考えをツイートしたり、画像や動画を投稿するものだった。

初期設定を終え、社会とアクセスの少ない僕でさえ知ってるような有名なインフルエンサーを数人フォローしてみた。

タイムラインにはその人らの投稿と彼彼女らのファンであろうアカウントの投稿が流れる。

その中でひとつ気になった投稿があった。

それは1枚のイラストとそれの題であるだろう文の投稿だった。

｢愛せなかった。｣

そう綴られたツイートの下には電車に乗り泣いている少女のイラストがある。

とても上手なイラストだがずば抜けて特徴がある訳でもないのに僕の心をえぐるようなそんな気がした。

ソラ

投稿主のプロフィールに飛ぶ。

ソラと言う名前にどこか懐かしさを覚える。

クラスメイトにも友達にもいないのに。

さっきの投稿以外されてないことから初めての投稿であることがわかった。

しかし、フォロワーは3桁を超えている。

一瞬にして拡散されたようだ。

そして僕もその3桁のひとりとなった。