さもさんがここに来てから数日が経った。
俺、凸もりはテレビを見ながら遅めの朝食を食べる。
「…さもさんさ」
急に声を上げた俺のことを、しぇいとさんが驚いて見た。
「ここに来て数日経ったけど…なんか…俺たちのこと警戒してるよね。」
「まあ、確かに…話すときも私達の気を伺ってる感じで…」
「さもさんの元いた環境…ちょっと調べたんだよね。」
「環境…?」
「さもさんは幼い頃、研究所にいたらしい。」
「…一年前、爆発で建物が跡形もなく無くなったあの?」
「そうそう、多分さもさんはそこにいた。」
「…ろくでもない実験をしていたところにいたさもさんは…」
「…人間を信用しなくなったんじゃないかな…」
「それに」と、俺は言葉を紡ぐ。
「さもさんの目…最初見たとき光無かったんだよ、だからなんか、色々諦めてたんじゃないかな…」
色々限界だった、というのは、人生が限界だったんじゃないかって、俺は思ってる。
「…でも、ななっし〜には心開いてるっぽい。」
「え!?」
「…ななっし〜って、ぼろぼろのところ拾ったじゃん、もしかしてさ、ななっし〜も研究所いたんじゃないかって…」
「…」
「さもさんはななっし〜が自分と同じ感じがしたから、心を開けたんじゃないかって…」
「…ほんとに凸さんですよね…?なんか、いつもの凸さんと違って勘が良い気が…」
「しぇいとさん!?俺だってたまには勘良いから!」
「”たまに”って…自分で言っちゃってるじゃないですか。」
「あ、ほんとだ」
俺、さぁーもんは扉から二人の話している様子をそっと見ていた。
………全部合ってるよ…
コメント
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良きだ、、、