テラーノベル
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「帰るよ恵」
手を掴まれた私は振り返った
彼の顔を観たら泣いてた。
「陽生さんごめんねぇ私、お父さんに見合い進められた…」
私も泣いた。
好きだったのに…私達別れた。
サ店が飛び出してた私、
陽生と私…この時未だ二十歳だった。
あと一年大学生活とさようならする。
ロングヘアーに眼鏡かけてた。
たまに歩く街路樹、
北大の道
紅葉の時季に成りつつ。
待ち合わせの喫茶店にかけ込んでた。
途中でぶつかってきた男性で私がひっくり返った。
…えっ!
ごめん!!
「大丈夫かな?」
「すみません私こそよそ見してました…」
「本当に?」
「はい笑っ」
この時相手の顔を見上げた。
大きな男性、20代後半、
名刺を出された。
夏目庸…
「私和泉恵と言います」
頭を下げて。失礼します。
何をしてるって…名刺をもう一度観た。
「ちょっと恵さん~笑っ」
アハ、ごめん雅弓さん…
さっきの人誰なの。
「ぶつかったのよ私が…」
「いい加減に眼を診てもらったら、」
眼鏡が合わないし、コンタクトレンズを無くす私…
村野雅弓私と大学の同級生。
「私ねぇ…結婚するよ恵~笑っ聞いてるの?」
「アハごめん笑っ今何て言った?」
「ホラね聞いてなかった…結婚するって言ったわよ」
「うそ…」
あれこれと雅弓さんと話してたらTELがかかった。
「はい?…」
《恵帰ってこい!見合いほっぱらかすな!》
お父さんの声が響いた…
「凄い見幕ね…笑っ」
頼んだ珈琲をかぶのみした。
雅弓さんお金置いていくわ。
またね~
良いのよ!、
忙しい恵だ事…
タクシーを拾った。
すみませんカード使えます?
はい大丈夫かな?…
カードを入れた
すみませんお金入ってませんが…
へっ!…
私には弟がいた。
5歳下の潤一
未だ高校生。
彼女がいるとか。
あの子…デートで使ったわね…
一万を財布から引き出した。
ありがとうございます笑っ
一軒家、父親は学校の教師、母は看護職に就いてた。
見慣れない車が停まってた。
「ただいま戻りました!」
大きな靴が二足あった。
佳月子~恵戻ったら連れてこい!
はーい。
おかえり恵…
お母さんに睨まれた。
夏目さんリラックスしてください。
ホテルに連絡したら。
空いてます。
夏目さん?…
私は逃げた!…
コツコツ!
恵~
大きな階段をかけあがった。
恵降りてきてよ!いつもいつも見合い逃げたばかりね!
しないよ!…まだまだやりたい事したいから
「会えるだけでも良いですよ笑っ」
「またきます笑っ」
「庸…」
「親父あまりしつこくしたら嫌われるって」
「ホテル予約したっていう」
パソコンを入力した私、
姓名判断をした私、
「姉ちゃん~笑っ」
「何よ!いきなり開けないでよ!」
「呆れたまた占いか?」
「潤一?…香水つけた?」
彼女の付いたから…ヤバい母さんに怒鳴られる!…
「姉ちゃんファブリーズ貸して。」
「混ぜたら化学反応おこして臭くなる!…」
えっ?…
「これから小梢がくる…」
「あんた…二股…」
ドアが開いた!…
兄が顔を見せた…
「お前?また逃げたな笑っ」
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