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今回は前回の続きですが……前回の内容復習してから見たほうが面白いので、是非見てください!(宣伝)


後、今まで同クラ1.2が居たんですけど……ちょっと名前が欲しくなったので、名前を付けます。

同クラ1.聖也

同クラ2.流聖………でお願いします🙏💦


お楽しみに♪どうぞ!!!










































〈💚side〉

💚「え?、!?!?」


俺はさっきまで地面に向かって落下していた。羽が使えない俺は、このまま4ぬのだと思っていたけど………今の俺は地面と衝突どころか、また空を飛んでいる。

けど、さっきは羽に痛みを感じながら飛んでいたのに……今は痛みなんかなく、むしろ羽を気遣いながら俺は飛ばされている。

一体誰が……と思って周りを見渡すと…

目に映ったのは…キラキラと舞う火の粉と赤い羽、そして茶髪に映える72ピン…俺は誰なのかを理解した。


💚「……何でここに………ひまちゃん…。」

❤️「何でって……お前を助けに来たからだよ。」

💚「助け…に?」

❤️「…………お前を4なすわけねぇだろ。」

💚「!……」


そう言い、俺を抱えている手の力がグッと強くなる。


❤️「お前は俺の…初めての対等な友達なんだから、4なれちゃ困るんだよ。」

💚「…ひまちゃんッッ……(…本当に、助けてくれたんだ…。)」


さっきまで…みんな嫌いだった。みんな助けてくれないし…それどころか俺に冷たい目線をして、俺を苦しめてくるから…大大大嫌いだった。

けど、それは間違いだった。浅かった。

だってここに居るじゃないか…誰よりも友達思いな心優しい妖精が……。

なのに勝手に決めつけて、俺が…馬鹿だったな……。


💚「ごめん……なさい。」

❤️「謝っても許さねぇし言いたいことあるから、後で説教な。」

💚「……うん。」

❤️「まぁでも……話す前に。」


❤️「やることやんないとな……」


そういいひまちゃんは視線を目の前のアイツに向ける。


いじめっ子妖精「な、何であなたが……ここに……、何でこいつを助けて…」

❤️「……俺、最近人間と過ごしているって噂聞かない?」

いじめっ子妖精「でも!!こいつは妖精でっ!」

❤️「馬鹿か?すちは妖精ではあるけど、この学校では妖精であることを隠した人間生徒なんだよ」

いじめっ子妖精「っ!?」

❤️「分かったか?噂になっている人間の正体はすちなんだよ。……つまり、俺の友達だ。友達なら助けるなんて当たり前だろ?」

いじめっ子妖精「……嘘……こんなやつが…っ」

❤️「……お前の言動と、すちが妖精である事実を知っていたことから……お前、すちを昔いじめていた奴だろ。」

いじめっ子妖精「………それ……は、……ッッ」

❤️「……すち、合ってる?」

💚「うん…俺は間違いなくこの妖精に、いじめられた。」

❤️「…おっけ」

いじめっ子妖精「う……う…っ」

❤️「あ?」

いじめっ子妖精「そんなの全部嘘なんだろ!?どうせそいつに金でも渡されて、友達と言えって言われているんだろ!?」

❤️「…………は?」

いじめっ子妖精「だってあなたのような王族が、そんな出来損ないを構う理由なんてない!関係をもつ意味も分からない!ただの妖精じゃなくて、よりによってそいつな意味なんて…一切ないだろ!!!!」

❤️「………ガチで言ってんの?それ」

いじめっ子「ああ、当たり前だろ!だって実際羽使えないんだからなッッ!」

❤️「…はぁ〜」

いじめっ子妖精「な、何がおかしい!!」

❤️「お前は羽を性能だけで判断してるから、そんな能無しみたいな言葉がポンポン出てきてんだよ。雑魚」


❤️「すちの羽は、飛べなくても十分過ぎる魅力がたくさんある。性能というカテゴリーでは“現状”最弱かもしれないけど、総合ならお前の羽よりもすちの羽のほうが魅力的で綺麗だ。」

いじめっ子妖精「っ…〜〜」

❤️「羽は飛ぶためだけの道具じゃない、自身を表す象徴。それすら分かってねぇお前如きが、羽を語るな。(低音)」

いじめっ子妖精「ひッッ…!?」

❤️「…こんなクズってだけでもぶん殴りたくなるのに……すちにも手を出して…。」


❤️「許せねぇな……。」


ボワッッ!!!!!!(デカい火球を出す)


『!?!?』

いじめっ子妖精「ひッッ!?ご、ごめんなさいっ!!」

❤️「…今更謝って済むと思ってんのか?」


❤️「すちは幼少期からお前にトラウマを植え付けられ、自分に自信が持てなくなった。それだけでもかなり狂わされてるのに、今ここでお前の軽率な行動で4にかけたんだ…。」


❤️「それをたった1言の「ごめんなさい」程度で…」


❤️「すちの苦しみが拭われるわけねぇだろ…ギロッ」


その言葉とともに、ひまちゃんはとてつもない殺気を出す。


いじめっ子妖精「あ…ぁポロポロ…(どんどん落ちていく)」


殺気を真正面から受けたアイツは、身体が石像かのように動けなくなっており、羽が羽ばたけなくなって情けなく地面まで落ちていってしまった。

地面に落ちたアイツを空から見ているが、かなり離れた俺の距離でもガタガタ震えているのが分かる。


❤️「………腰抜けが。」

💚「ひ、ひまちゃん……」

❤️「ん?なに?」

💚「…怒ってくれるのは、嬉しいけど……ひまちゃんの怒っているところ…あんまり見たくない。それに……かっこいい火球をそんな使い方しないでほしい。」

❤️「……すち」

💚「…だから…そこら辺に、して…ほしいな。」

❤️「…………」


シュンっ…………。(火球を消す)


❤️「…お前が言うなら……。まぁアイツは分からせてやったし、もう絶対にいじめられないようにしてやったから俺も満足。」

💚「…いじめ…られない?」

❤️「ん、いじめはもうして来ねぇだろ…てかしてきても俺が殺せばいいだけだから。もう安心していいぞ。」

💚「!!…ありがとうッッ!」

❤️「こんなん当たり前だ。」


その言葉に浮かれていた俺だったが……


❤️「んじゃ、次はお前への説教な?」

💚「あ………。」

❤️「覚悟しとけよ…?」

💚「………はい。」

❤️「といっても……ここじゃ説教出来ねぇな。………どうするか……………仕方ねぇ。」


❤️「おいっ!!教師ども!!!聞こえてんだろ!」


何を決めたかと思えば、ひまちゃんは急にグラウンドにいる先生たちに向かって大声で話しかけた。


先生「ビクッ…き、聞こえてます!!」

❤️「今からこの学校を1週間休校としろ!そして、その間に、お前ら教師側はアイツの対処をしとけ。」

先生「い、今からですか!?でも…それじゃ由緒正しいこの行事が出来なく…」

❤️「んな行事なんかどうでもいいんだよ。それにお前らが行事のことばっか考えてるから、いじめられてる生徒の存在にすら気付けず、危うく事件が起こりかけた。これは間違いなくお前らの責任。それでもまだ続けると言えるのか?」

先生「………っ…で、でも……上層部に、たった1人の人のために休校にしましたなんて…言ったら…私たち教師は。」

❤️「なら上層部にこう言え…「王族からの命令だ」ってな。」

先生「!!」

❤️「なら、俺たちはもう行くわ。そのクズの対処…楽しみに待ってる。」


ファサッ………(飛んでった)


先生「王族様……そうだよな。俺たちも、見直さないとな。」















❤️「……ここらへん…でいっか。オイショ(下ろす)」

💚「ひ、ひまちゃん……何でわざわざ休校に…」

❤️「俺の説教を誰かに見られるのが嫌だった。だけど、そのまま学校を抜けたら俺はともかくすちはまずいだろ?だから休校にした。それなら2人でも抜けても問題ないしな。」

💚「……王族権限だ。」

❤️「使えるものは使っとかないとな。」

💚「本当にズルい、その権g((」

❤️「パァアンッ!!!!!(平手打ち)

💚「いっ!?!?……」

❤️「…………」

💚「ひ、ひまちゃんッッ…?」

❤️「いつまで、ふわふわしてんの?俺、本気で怒ってんだけど。」

💚「っ………」


一気に雰囲気が変わり、俺の頬がジンジンと痛んでいく。口の中から血は出てきてはないけど中々に痛くて…本気で怒ってんだなって思いが痛みから伝わる。


❤️「……折角俺がすちの羽はすげぇ、って伝えてやったのに……また他人の言葉に流されやがって……。」


❤️「俺と過ごしてきた中で、毎回俺褒めたよな?お前の羽……なのに、俺の褒めよりも一回の悪口如きが勝ったんだ。俺の言葉、そんなに響いてなかったんだ。」

💚「そんなこと、ない!嬉しかったよ…毎回嬉しかったし、ひまちゃんの言葉が俺を変えてくれたのは…本当だもん」

❤️「なら、何でお前は…」


❤️「落とされる時…抵抗しなかったんだ。」

💚「っ!?……」

❤️「妖精として生きたかったのなら、生きるために抵抗するだろ…羽が使えなくても、能力だって使えただろ。」

💚「………」

❤️「なのに、俺がすちを見たときは落とされる直前も落とされてからも抵抗をせず、無抵抗に落ちていってたように見えたけど……間違ってる?」

💚「っ………それは…違わない」

❤️「…ほら、生きようとしてねぇじゃねぇか。妖精の自分が嫌になって、ならもういいやって諦めた。」

💚「………………っ」

❤️「会う前と何も変わってねぇぞ、お前。」


ひまちゃんに言われる言葉が全て刺さる。

本当だよ………俺は何も変わってない、結局過去に縛られたままで…本当は自分に自信を持ててない、薄っぺらな妖精。


❤️「………何が、お前の心をまた壊しかけたんだ。」

💚「えっ……?」

❤️「お前は何を言われて…また妖精が嫌になったんだ。」

💚「………それは…」


俺が……全部全部嫌になったきっかけは……


ジロジロジロジロ


💚「周りからの……冷たい、目線」

❤️「……冷たい目線?」

💚「ひまちゃんには…確か、話したよね?俺はいじめられることもトラウマだけど…周りからの冷たい、憐れまれる目線も…トラウマだって…。」


羽が使えない俺を見る、友達、先生、家族からの冷たくて、光がなくて、失望されたような目線。

あれが、暴力とともに俺の身体に植え付けられた幼少期からのトラウマ。


💚「………俺、抵抗しなかったわけではないんだ。俺も…妖精の自分は…少しだけ気に入ってたから。、だからアイツに、俺は言い返した。」


💚「でも、周りを見たときにみんな冷たい目線を俺に向けてたんだ。そこで気づいてしまった、アイツも周りもみんな同じって。……誰も助けてくれないし、みんな俺を否定する…それがとても…辛くて、苦しくて…ッッ」

❤️「……なるほど、その苦しみから解放されたくて…無抵抗を選んだと。」

💚「…………うん」

❤️「……………………おけ……お前の気持ちは…分かった。そして、分かった上で……言ってやる。」


❤️「お前は本当に馬鹿だって。」

💚「!?!?なっ………俺のこの気持ちがおかしいと言ってるの!?」

❤️「トラウマだって…知ってる。でも………何で、苦しんでいるのかは分からない。」

💚「それはッッ!冷たい目線を向けられたからで!!」

❤️「それが、おかしい。」

💚「えっ?…………」

❤️「………お前、全部自分ごとのように捉えすぎ。そんなんだから、すぐ周りの言葉に流されるんだよ。」

💚「………どういう…こと?」

❤️「………あの場にいる奴らは」


誰も、冷たい視線なんて送ってないってことだよ。


〈❤️side〉

💚「……………送ってない?」

❤️「…そうだ」

💚「そんなことない!!みんな俺を見ていた。俺ばっか見て…そして…あんな目線をしてた。ひまちゃんはその場にいなかったから…見てなかったから…知らないだけで…本当に。」

❤️「居なくても分かる。お前にそんな目線を送るやつなんかあの場に居ない…あのクズ以外は。」

💚「何で……そんなこと言えるの」

❤️「俺だって、ただ学校を過ごしてるわけじゃねぇからな。」


王族である以上、俺に近づいてくる奴が下心持ちかどうか、選別する時がよくある。

その時、選別者がどんな奴かも…大体は分かってしまう。

そして……この学校の生徒たちを、選別して分かったことは…王族という立場には下心を見せてくるところ。

けど、全員…友達思いなところ。それは共通していた。


❤️「だから言える。この学校の生徒は、誰も否定しない。」

💚「…………っ…」

❤️「…信じられないか?」

💚「………」

❤️「(まぁ……そうだよな。)」


簡単に信用できなかったから、事情を知っている俺にしか羽を見せてこなかったもんな。それは分かってる。


でも…………“あいつら”なら信用できるだろ?

違う方向性で、お前が信用してるあいつらなら。


💚「プルルプルル!!!……電話?ごめん今切る…」

❤️「いや、出ていいぞ。」

💚「え、でも話し…」

❤️「……きっと、いい話が聞けると思うから。出ていいぞ。」

💚「?……う、うん。」

❤️「あとついでにスピーカーにしてくれると嬉しい。」

💚「わ、分かったよ。」


そういい、すちは急いで電話に出た。


💚「もしもし?」

聖也[出た!すちが電話に出てくれたっ!!]

流聖[本当か!?]

💚「!!、聖也くん!?流聖くん!?」

聖也[すち!大丈夫か?身体の傷とか……心の……面とか]

💚「…ひまちゃんが助けてくれたから」

流聖[……あの喋った妖精か。]

💚「うん…だから大丈夫だよ。」

聖也[………すち、あの…言いたいことがあって]

💚「…………何、(聖也くんは…妖精苦手だったからな……縁を切るとかかな…ッッ)」


聖也[今まで…本当にごめんなさい。]

💚「えっ………!?」

聖也[ずっと……俺が、妖精嫌ってたところ見て……嫌だったよな。]

💚「えっ、いやそんなこと……」

聖也[本当にごめんなさいッッ。]

💚「え、……何で謝るの!?💦」

聖也[だってすちは妖精だったのに、俺がずっと…妖精嫌い嫌い言ってて嫌な気持ちになっただろ………]

💚「(そんなこと…思ってくれてたの?)」

聖也[…俺、最初は妖精嫌いだったけど…すちが妖精と仲良く過ごしてた姿を見て…思ったんだ。妖精は悪くない、良いやつなんじゃないかって……。だから、俺…これから妖精のこと…嫌わないし、仲良く過ごせるように頑張るから……]


聖也[お、俺のことを……嫌わないでくれッッ…]

💚「っ!?…な、泣かないで💦💦別に俺嫌な気持ちにもなってないし、聖也くんのことも嫌わないよ!!」

聖也[ほ、本当ッッ!?]

💚「うん……むしろ、俺が縁を切られるのかなって…妖精ってバレたし」

聖也[そんなわけない!すちはもう友達なんだ!人間だろうが妖精だろうが、関係ねぇよ!]

💚「なら…これからも…友達で…………いいの?」

聖也[当たり前だろ!!]

💚「っ……聖也くん」

流聖[後……すち]

💚「…流聖くん」

流聖[いじめっ子から…守れなくてすまない。俺たちがもう少し早くすちを庇っていれば、傷付かなくて済んだかもしれないのに…]

💚「……しょうがないよ、妖精と人間だもん。強さが違う。それに、2人は止めてくれてたでしょ?」

流聖[でも!飛ばされてからは何も出来なくて……言葉でも説得できなくて、危うくすちは4にかけた。]

💚「そんなに責めないでよ。全部俺のせいなんだから……。昔から目をつけられてたのが悪い、羽が使えない出来損ないの妖精だったから…。」

流聖[ッッ…]


[[そんなことない!!!]]


💚「っ!?!?」

聖也[すちは出来損ないじゃない!羽が使えないからなんだよ!!そんなんで自分を責めないんなよ!!]

流聖[羽を隠して人間生徒として過ごしていたすちは、誰よりもカッコよくて優しい聖人だった!羽がなくたって、すちは良いやつだ!!………それに……]

[[すちの羽は綺麗だった!!]]

💚「ッッ!…………」

聖也[使える羽が全てじゃないだろ!?飛べる羽が1番いいわけじゃないだろ!?]

流聖[……羽は自身の象徴?だっけか、聖人なすちに合ったいい羽じゃねぇか。なのに、出来損ないとかいうな、使えないとか思うな。責めんな。]

💚「…………ポロポロ…俺の……羽……綺麗ッッ?」

聖也[俺の見てきた中で1番な!]

流聖[流石すちの羽って感じだ!]

💚「………うぅ…ッッポロポロ」

❤️「………(やっぱりこいつらなら、すちの心を開けること思っていた。)」


こいつらのすちへの友情というか、そういう面は俺から見てても厚いなって思ってたからな。

にしても………2人揃って俺と同じことを言うんだな………。

人間が…妖精の羽を褒める………か。良いこと聞けたな。


💚「そうだったんだね……誰も…否定してなかったんだね、俺を…ポロポロ」

聖也[なぁ、すち…あんなことがあった後だから…学校が嫌になってるだろ。だから、無理に来いとは言わない。]

流聖[でも、これだけは覚えておいてくれ。俺たちはいくらでもすちのことを待ってるってな。]

💚「っ!…2人ともポロポロ…ありがとぅ…ッッ」

聖也[!…どういたしまして、すちのためになれたなら]

流聖[……それじゃ、俺らは学校に戻らねぇといけないから]

💚「うん、分かった。…それじゃあ2人とも、またね!」

[[!!……おう/あぁ]]

💚「ブツッ……みんな、受け入れてくれてるんだ。」

❤️「………」


これで“妖精をやめたい”なんて思うこともないだろう…。

誰もすちを否定してないし、みんな妖精としてのすちを迎えてる、トラウマに直面することももうない。


❤️「すち、……もう4のうと、絶対思わないよな?」

💚「……うん。絶対」

❤️「っ……テクテク(走る)」


俺はすちのその言葉を聞いた瞬間、拙い足取りですちに向かって走り出す。


💚「ひまちゃんッッ…本当にごm((」


ギュッッ!!…………


💚「えっ………」


そして、目の前にいたすちに向かって思いっきり抱きつく。抱きつくと同時に今まで抑えてた感情も爆発し、視界が歪んでしまう。


💚「ひま、………ちゃ?」

❤️「俺……本当に怖かったんだからギュッッ!!」

💚「!!」

❤️「視線……向けたらさぁ……っ…すちが、吊らされててさぁ…それで、「落とします」って聞こえて…めちゃ焦ってさぁッッ…」

💚「………」

❤️「でも……羽は使えなくても、能力あるから…大丈夫なのかなって思ってたけど……すちが抵抗なく落ちてったからさぁ……。めちゃッッめちゃ…焦って……ッッ」

💚「ひまちゃん……。」

❤️「………俺への…謝罪とか、どうでもいいから…っ……それよりも、誓ってよッッ……4のうとしないって、…………何かあったら俺、守るからっ…全てをかけて、すちを守るから…ッッポロポロ」


俺は泣きながら、縋るようにすちに言葉をぶつける。


すちは俺のことを「人生を変えてくれた俺の大切な友達」とよく言ってくれる。

でもそれは、実際俺のセリフ。

王族だった俺と対等に接してくれたあの日、友達になろうと勇気を出して俺に言ってくれたあのときから…俺の毎日は徐々に変わっていった。


王族という家系に産まれた俺は、ずっとずっと王族を背負ってきて…そのせいで、みんな俺のことを「王族」としか見なくなった。家族は、次世代の王候補の俺に期待をする。従者たちは、次期当主の俺に怖がり緊張して話すら出来ない。学校の生徒たちは、王族の俺に下心を出して近づいてくる。

正直うんざりで、王族をやめたいって何度も思った。でも、やめられないから…ずっとずっとこのままなのかなって思いながら最悪な毎日を過ごしてた。

けど、そんな中……お前だけが、違った。

お前だけが……王族じゃない、本当の俺を見て…その上で友達になろうと言ってくれた。

びっくりした、そんなこと言ってくるやついるんだって……嘘をついてるんじゃないかって一瞬よぎった。でも、お前はそんな奴じゃないと信じて友達になった。


そこから俺の毎日が変わっていった。

すちと過ごす時間はどれも本当に楽しかった。他愛もない話で笑い合う学校、一緒に帰ってはどっかに寄り道したり買ったりする放課後、能力や魔力を鍛えた家での出来事。

全部俺からしたら初めての体験で嬉しかった。

すちといると、俺自身も俺としていられる。王族としての自分を捨てて好きなように過ごせる。それがすごく気持ち良くて、こんな自分が心地いい。

本当の俺はこれなんだと、お前が証明してくれた。


それだけ俺に大きな変化をもたらし、今となってはすちはこれからもいてほしいと思っているほど大切で、大好きな友達だ。


❤️「ギュッッ……お願いだから、もういなくなろうとしないで…すちが思ってる以上に、俺はッッすちのことが大切なんだから……ポロポロ」


強く抱きしめて、肩に顔を埋めている俺の頭に……優しく手が置かれゆっくりと撫でられる。

そして……耳元で、こう言われた。


💚「ごめんね……悲しい思いをさせちゃって…ひまちゃんの気持ちを、理解できてなくてごめん。でももう大丈夫、約束するから…いなくなったりしないって。」

❤️「…本当に?」

💚「うん。俺から友達になろうって言ったからね、言ったからには責任を持たないと……友達に嫌な思いをさせないっていう責任をね。」

❤️「ッッギュ……約束…ポロポロ」

💚「……ヨシヨシ」


全身から感じるすちの温度は、とても温かくて…心地よかった。




















適正度ー80%、残り20%




















第11話「戻った学校生活」

俺の羽は_。(完)

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