橙桃です。本人様とは関係ありません。
地雷だよって方、通報される方は見ないようにしてください。
橙side
晩ご飯を食べ終わり、ソファに座ってぼーっとテレビを眺める。
すると、コツンと肩に重みを感じた。
橙「?桃?」
隣に座っていた桃が頭を乗せてスースーと寝息をたてている。
まぁ突然知らない世界に来て色々あったから疲れるのは仕方がない。
俺は桃を横抱きして寝室へと運んだ。
ベッドに桃を寝かせたあととある事に気づいた。
橙「俺のベッドどうしよう……」
男同士だからって流石に一緒に眠るのはちょっと…桃が女の子っぽくて…正直に言うと少し意識してしまう。いや別になんとも思ってないんやけどな?うん、好きとかじゃないから。何でもない何でもない。
それより寝る場所だ。まぁソファで寝てもええけど。なんかかける物あったかなぁ………。
カンカンカンカンカン!!!!
橙「うるさ………」
もう朝か。ソファだとあんまり寝れなかったな…今日桃用のベッド買いに行こうかな…
起きるかと思い体を起こそうとしたが、上手く起きれない。
カーン!!!!!
橙「うるさっ!!なに?!」
目を開けるとフライパンとオタマを持った桃がまたがっていた。
橙「も、桃…?」
桃「お腹空いた」
時計を見るとまだ6時半。
橙「桃の朝は早いんやなぁ」
桃「普通だろ」
橙「だって今日休みやで?」
桃「?休みなんてねぇよ」
橙「あっちの世界ではそうかもしれんけど…桃の場合はこっちの世界では全部休みみたいなものやで?」
桃「…そっか」
フライパンとオタマをテーブルに置いて俺の上から降りる桃。
するとぐぅ〜と彼のお腹から可愛らしい音が聞こえてきた。
橙「ははwお腹すいたな、ちょっと待っててな」
桃「うん//」
橙「はい、橙くん特製ハムエッグサンド〜!!」
桃「わぁ…!」
うん、我ながら上出来だ。
橙「食べよっか。いただきます」
桃「いただ…き、ます?」
橙「ご飯を食べるときに言う言葉やで。食べ物に感謝して食べるの」
桃「分かった……いただきます」
橙「どう?」
桃「っ!!お、おいひっ!!」
橙「良かったw」
なんか、弟が出来たみたい。
3人兄妹の末っ子の俺からするととても新鮮な感じだ。
橙「今日はショッピングモールでも行って色々買わなくちゃな〜」
桃「色々?」
橙「うん、桃のベッドとか服とか」
桃「え、お前金あんの?」
橙「俺趣味とか何もなくてさ、バイト代も全部貯金しててそれなりに貯まってるんよ」
桃「ふーん」
橙「桃ー行くでー」
桃「はーい」
朝食後、買い物リストを作って必要な物を考えた。取り敢えず今日はベッドと服。あとはゲームとか等の暇なときに出来るもの。俺も一応大学生やから平日は家を空けてしまう。だから桃へのプレゼントとしてあげようと思った。
出掛ける用意を済ませて桃を呼ぶ。
桃はパジャマで着たトレーナーよりも少し大きいサイズのパーカーをワンピースのように着ていた。変には見えないし、本人も割と満足してるらしい。
ショッピングモールに着き、まずは服を見に行った。
桃「……」
橙「好きなもの買ってええんやで?どれぐらいこっちの世界に居るかも分からんから多めに選んでな」
桃「う、うん…」
橙「桃はどんな系の服が好きとかあるの?」
桃「……………かわいいの」
確かに、空から落ちてきたときもフリフリの服着てたなぁ。
橙「んじゃあ…こんなのは?」
袖がふんわりとしたブラウス。
桃「!かわいいッ!」
ぱああと顔を輝かす桃。服も可愛いけど喜んでる桃が可愛いなぁ。
その後色々見て好き服を十何着程買った。
橙「さて!次はベッドと…桃、何か部屋に置きたいものある?」
桃「え?何で?」
橙「俺んち一部屋だけ空き部屋があってさ。そこを桃の部屋にしようかなって」
桃「えっ?!いいの?」
橙「うん!まずは…カーテンとカーペット辺りかな?」
桃「やったぁ!!」
キャッキャッとはしゃぐ桃。わぁ…癒やされる。
桃が選んだのは全体的にピンクと白系。やっぱり可愛いものが好きなんだろうなぁ。
桃side
家具も買って家まで運んでもらう手続き(?)をし、気休めにベンチに腰を掛けた。
桃「疲れた…」
橙「確かに歩いたなぁ。ここら辺では結構大きいところやからな〜」
桃「あっちの世界でもあったよ。でももう少し小さい」
橙「へ〜、行ってみたいなぁ」
桃「まぁプ○キュアの後追ってレジの怪物作っただけなんだけど」
橙「うわぁ…やらかしたなぁ」
桃「はぁ?だってプ○キュアたちが邪魔して来るんだもん仕方ないじゃん!!」
橙「でも人が困ることは駄目なことやで?」
桃「ッ…ごめ…なさい」
橙「桃?」
桃「俺…、駄目なこと、しちゃった…ごめん、なさッ」
橙「…」
怒られたッ…殴られる?蹴られる?
王様の場合は暴力=愛だった。いや…橙は否定してたけど。じゃあ橙の場合は何なの?
何で怒られるの?怒るなら殴ればいいじゃん。怒鳴ればいいじゃん。たとえ暴力を振るわなかったとしたら俺が悪い事をしたって放っておけばいいだけの話なのに。
殴りなよ。蹴りなよ。怒鳴りなよ。
俺はバカだから。仕事1つさえこなせない奴だから。
なのに
何で?
何で橙は
俺を抱きしめるの?
桃「橙………?」
橙「ごめん…怒っているつもりやない」
桃「え…でも俺は間違ってッ」
橙「俺はッ…ただ…桃を救いたいだけやねんッ」
桃「救う…、?」
橙「桃の間違っていたことをしっかりと教えて、正しい道に戻してあげたい。教えてあげたい。これは“注意”。決して怒っている訳では無いんよ」
桃「ちゅう…い」
橙「これはやってはいけないっていう決まり」
桃「…」
橙「なぁ、桃。俺昨日の夜桃に本当の愛を教えるって言ったよな?」
桃「う、ん……」
橙「これも愛やで」
桃「えっ…?」
橙「桃のことを思って、桃のことが大切やから駄目なことははっきり駄目と言う。これも1つの愛。でも安心して、絶対に暴力は振るわない。暴言も吐かない。そんなの愛って名乗ってるだけの最低な行動やから」
愛は…暴力を振るわないの?暴言を吐かないの?
じゃあ王様は、俺のことを愛してくれていなかった…?
俺は………誰を信じたらいいの…………?
橙side
黙り込んでしまった桃。
やっぱり分かってくれるのには時間がかかりそう……。
よし!ここは気分転換に…
橙「桃!!」
桃「ビクッ…何?」
橙「行こう!」
桃「えっ?!」
着いたのはおもちゃ屋さん。実はゲームのことは内緒にしとってん。
桃「ここ……」
橙「桃、好きなゲーム買ってええよ」
桃「えっ?!?!なんでっ」
橙「プレゼント。日中暇しちゃうやろ?」
桃「う、うん。ごめ…」
橙「こういうときは『ありがとう』って言うんやで?」
桃「あ、ありがとう!」
橙「うん、どういたしまして」
橙「沢山買ったなぁ」
桃「うん…」
橙「じゃあそろそろ帰るか…桃?」
桃はとある店をじっと見つめていた。
橙「何か欲しい物あった?」
桃「い、いや」
桃の目線の先を辿るとぬいぐるみ屋さんがあった。
橙「ぬいぐるみ?」
桃「へっ?!」
橙「ふふっw見に行ってみよっか」
桃「ッうん!!」
さてさて…桃のお目当てはどの子かな?
桃「!!かわいいっ!!」
桃が駆け寄って手に撮ったのはオレンジの角が生えたふわふわの羊。
桃「橙みたい……」
橙「え?」
桃「あっ!//いや、その…なんか橙ってふわふわしてるから羊みたいだなって…」
橙「へ〜羊かぁ」
確かに髪も角と同じ色のオレンジに染めてるし、まぁまぁ似てるかも。
橙「この子にする?」
桃「うん!」
橙「決まりっ!………!!」
奥の方にあったぬいぐるみに目が行った。
ピンク色の猫のぬいぐるみ。
桃「ねこさん…!」
橙「これは桃みたいやな」
桃「え?俺ってねこなの?」
橙「うんw」
桃「ふーん」
橙「じゃあこの子たち家族にするか〜」
桃「やったぁ〜!!」
ニコニコと笑う桃。
良かった。気分が晴れたみたい。
桃side
桃「楽しかった!」
橙「そうやなぁ〜」
桃「ねぇ橙。なんかねさっきから心がポワポワするの。これってなぁに?」
橙「うーん…それは『幸せ』って事じゃないかな」
桃「しあわせ…王様はくだらないって言ってたよ?」
橙「王様は変な人やなぁ〜幸せっていうのは、本当の愛の証拠にもなるのに」
桃「え?!そうなの?」
橙「うん。桃が楽しいなぁ幸せだなぁって感じることが出来たならそれは愛を感じたってこと。桃が幸せなら俺は十分やで」
桃「………本当の愛…ちょっとだけ分かった気がする」
橙「そっか……なら良かった。でもな?桃は前の世界で皆のこの幸せな気持ちを奪っていたんやで?」
桃「ッ!!!」
橙「沢山苦しめられた人だっている。それは事実や」
桃「そ、んな………」
橙「でも桃だけが悪いんやない。全部はその王様が悪いんよ。桃は王様に命令されて人の幸せを奪っていた。桃は本当は良い人なんやから、人を苦しめるような事は絶対にしてはいけないからな?」
桃「俺は…良い人なの?他人を不幸にさせるし、物覚えも悪いし、いつも怒らせるのに」
橙「良い人に決まってるやろ。俺が断言する」
桃「……………」
橙「だから、今まで不幸にしてしまった人たちのことは忘れてはいけないからな?戻ったらしっかりと謝ること。分かった?」
桃「うん、……」
橙「帰ろっか」
桃「………ごめんなさい」
橙「俺はごめんなさいよりありがとうの方が好きやで?」
にこっと笑う橙。
なんで……橙はこんなに良い人なの?
視界がぼやける。目に涙が溜まってるみたい。
俺は良い人になれるかなぁ…
本当の愛を知る日が来るかなぁ…
でも、もしその日が来るならば橙と一緒に居たいな。
俺は橙の手をぎゅっと繋いで微笑み返した。
桃「ありがとう!!!」
どうも!てんです!!
いや〜今回の放送めちゃくちゃ面白かったですねwww爆笑しながら見てましたw
橙桃のお散歩可愛すぎかよぉ…!!!
物語の方は…あれれ?コメディー要素どこ行った?何ならめっちゃ重い話になってるんですけど。何してんだ自分。
時々番外編としてネタ系書いて行きます……。
いじょー!!!
ベリーベリーグッパイ☆
コメント
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続き楽しみ((o(。>ω<。)o)) なんでそんなにいい作品作れるん? あ、てんだからか!!おけ!((なんなんお前
おはようございます…! 安定の素晴らしさでした…(´;ω;`)✨ 可愛いの好きとか可愛すぎるし、橙くんが優しすぎてカッコイイし…見てると私まで心がポカポカしてきました… 朝から癒しをありがとうございます…