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「ねぇ,天人魔界大戦争ってなに?」

「それはね…。」

これは,私が偉大な勇者スカイ様と冒険をするお話。


この世には人間界と魔界,そして天界という三つの世界があった。人間界にはエルフ,ドワーフ,人間がいて魔界には妖怪,魔族。天界には天使と神がいた。この三つは決して混じらない世界。しかし,ある日を境にこの常識は変わってしまった。それが天人魔界大戦争。その大きな戦争の発端は誰にも分らなかった。

「お母様,行ってまいります。」

私,エアリス・クリスティー(?)はエルフでありながら旅人だった。安定した職業を探しに,一人旅をしようと。こんな戦争ばっかりの世界。いい職業は騎士とか,回復者(ヒーラー)だけだろう。戦場には極力行きたくない。さて,どうしたものか。

「あら,魔物さんこんにちはっ!」

私は襲ってきた魔物に持っていた短剣を投げた。え,魔法でなんで倒さないのかって?…私は回復しか魔法が使えないから。種族によって扱える魔法の種類は違う。人間は魔法の習得に成功すれば5属性の火,水,雷,風,大地のいずれか一つを習得でき,ドワーフは大地と創属性。エルフは風属性と回復。人間は例外で回復が使える人がいるらしいけど,私は見たことないかな。で,魔族と神についてはまだ何にもわかってない。

「こんにちはー。」

まず私は町の図書館に行ってみた。エルフの司書を募集しているかもしれないから。

「ごめんなさい,募集はしていません…あなたエルフならギルドに行ってみては?人員募集してたはずですよ。」

「わ,わかりました。」

ギルドも極力避けたい。もしも戦いに派遣されたらひとたまりもないから。

『‼緊急事態‼町のすぐ近くに魔物の反応あり,近くの騎士,冒険者はすぐに___』

はぁ,これだからそういう役職は嫌なのよ。何人もの人が町の門をくぐっていく。多分みんな,お金目当てなんでしょう。魔物一体につき60オリオン。魔物を10体倒せば家は買えるわ。

さて,どうしましょ。

「そこのエルフ!回復を!」

「え,私!?」

急にドワーフに呼ばれた。回復!?大量の魔物がいる場所に行け…と?

「金は弾むぞ!」

「今行きます。」

数分なら大丈夫でしょう。そう思い足を進めた。町の外には見えただけで20はいる。そのうちの半分を一人で止めていた。

「お嬢さん,この10人頼んでもいいか?」

「は,はい。沢山の力を使うので,時間稼ぎお願いします。」

「あいよ!」

指先に魔力を誠心誠意込める。私の力では到底足りないかもしれないけれど,応急処置にはなるでしょう。

「我らが崇めるアスクレピオス様,このわたくしに力を貸してくださいませ。…回復(ヒール)!」

みるみる辺りは暖かい光に飲まれていく。これが私たちエルフの持つ回復スキル。これでもまだ初級の回復なんだけど,人間には効果抜群でしょ。

「おぉ,やはりエルフはすごいな。」

「ありがとう!」

「ほら,人間たち。魔物がまだいるんだから,やっちゃって!」

とうわけで私は退場。死んだら報酬なんか意味なくなるじゃない。

「あわわわ…」

町の門のすぐ横で男の子が剣を構えてびくびくしていた。服装からして町の新米騎士だろう。というか,早く戦場に行きなさいよ。

「何やってんの。」

「え,いや,て,偵察してたんだ!」

「嘘ね。」

「はい,嘘です。」

ばれてしまっては仕方ないと思ったのか,剣を構えて戦場に行った。さて,私は職を探しに…

「ぎゃっ。」

すぐにあの男の子はやられてしまった。いや,少しぐらい耐えてもいいじゃない。ほんとに一瞬でダウンしてしまった。騎士なら固有スキルがあるはずなのに。

「私の回復,無限じゃないからね。」

「はい…。」

私は弱っちい男の子の傷を癒した。戦場に戻ろうとしていたが,そのころにはもう魔物はスライムしか残っていなかった。

「あれぐらい倒せるでしょ?」

「やってみます…。」


シャキッ


「倒せました!!!」

ガッツポーズをしてこっちを見てくる。あれぐらい倒せるのが当たり前なんだけどな…

「よかったわね。…で,一応聞くけど名前は?」

「名乗るまでのものではないけど…スカイ・アーツです。」

スカイ・アーツ。今まで出会った騎士の中でもとびぬけて弱い,最弱騎士の男の子。この時の私はこの子が偉大な勇者になるなんて思いもよらなかった。

「私はエアリス。では,またいつか会う時までには成長しなさいね。」

「はい!」


to be continued→

最弱騎士(勇者)と最弱エルフの冒険旅

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