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うん、前までのあらすじを言うよ?
まず『オレ』、潰される
謎にプレス機前で目覚める!
食堂で寝る ←寝てないよ!考え事してただけだよ!
食堂で目が覚めた時に、何故か みんなが生きてる
「オレ」に出会う ←イマココ!
「…ちょっと、どういうこと?もしかして今此処に居ない誰かがオレにドッキリでも仕掛けてるの?」
『にしし、違うよ!オレは正真正銘王馬小吉だよ! 』
「…えっ!?」
なんか急に腹の立つ聞き覚えのある声がした。振り返ってみると…
「な、ななな…なんでキミが此処に居るのさ!?… 王馬クン!!」
やっぱりモノクマだったっぽいねー!知ってたけど!
…はぁ。これは嘘であって欲しかったかな。
『チッ………オレはそう簡単に死なないよー!にしし! 』
「え、今舌打ちした!?」
――待てよ、時空移動したら「王馬クンが2人ー?!」とでも言いそうなのに、コイツがこの反応……ということは。
《コロシアイは終わっていない》
Break!
……じゃなかった、違う違う。どこぞの探偵さんみたいになるところだったよ。
でも今は本心を叫びたいかなー!!!
『…最原ちゃんと百田ちゃんってホンッットに余計なことしかしないよね!!』
「ハァ!?」
「えっ!?」
『……まぁいいとして取り敢えず殴らせろこのクソクマが』
サカバンバスピス顔と呼ばれた顔でモノクマに凄めば、みるみる目の前のクマは縮こまる。
「…えっ、あっちのオレ怖ーい!!ママー!!助けてー!」
「はいはい。静かに食べて頂戴。」
「と、取り敢えず王馬クンは こっち!!」
「えー?オレも?」
「そっちのキミはいいの!!」
『…なんでオレがお前に従わなきゃなの?ねぇ?』
「ムキー!!こっちが強く出れないからってひどい傍若無人ぶりだね!!」
『だっからなんだよでべそグマ!!お前のせいでみんな死んでんだよ!!』
「だとしても、ゴン太くんは―」
『…ねぇ、今、何か言った?』
「ヒュウイッ」
『にしし……』
危ない危ない。今ちょっと殺意が。やだもー恥ずかしいー(棒読み)
「…ちょ、ちょっと待ってくださいっす!ど、どういうことっすか!? 」
「そうだぞツルショタァ!てめーどういうことだよ! 」
「あぁもう!!面倒臭いなぁ!王馬クン行くよ!! 」
『ッちょっとー!!痛いよー!わかってやってるのー?酷いよー!!』
バタン!
「…」
「お、王馬くん…大丈夫?」
「…大丈夫だよ赤松ちゃん!オレは悪の秘密結社の総統だからね! 」
「…怪我してたほうの王馬くん、ゴン太の名前が出た時に凄く怒ったよね…ゴン太、未来の王馬くんに何かしちゃったのかな…」
「なに言ってんだよゴン太!オレにお前は今なにもしてないだろ!アイツは未来のオレらしいし!!」
なんて食堂で皆が話していたら、外から声が聞こえた。
――はぁー?!何言ってんだよモノクマ!
――うるさいよ王馬くん!!キミの存在は今イレギュラーなんだよ!!取り敢えずエグイサル格納庫の掃除しにいってきてよ!!
―なーんでオレが自分の死んだ所の掃除なんてしなきゃなんだよ!!
―キミのエレクトボムのせいでしょ!!最原くんが解き明かしたとはいえ、そのせいでキミがなにがどうやって死んだのか分からないんだよ!!
「…オレが、死んだ…? 」
「え、あの王馬くんって死んでたの!?」
「ぼ、僕が彼の死の事件を解いた……?」
「しかも、さっき王馬くん、みんな死んだって言ってたっすよね…!?」
「もしかしたら、アイツに聞けばここから出るヒントが聞けるかもね」
「というか、格納庫の掃除って言ってたよね…? 」
「じゃあオレらが先に格納庫に行こうよ!そしたら何かあるかもよ!」
「確かにそうっすね……」
「たまにはいい事言うじゃねーかツルショタ!」
「入間ちゃんは黙ってて。」
「ひぅっ…♡」
ーーーエグイサル格納庫ーーー(春川サイド)
王馬(未来)より先に来た王馬一行!一体そこにはー?!
「うっわぁ、何このパネル?みたいなの。」
「なにか刃物ででも使われたような跡っすね…」
「な、なんでだろう……」
格納庫に入る際のパネルには、刃物で切りつけたような……いや、必死で何かをしようとした様な跡がある。
……一体、何だろうか。
「…いいから、開けるよ」
「いいよ、春川ちゃん!思いっきりやっちゃってよ! 」
そうして、王馬たち一行は格納庫のシャッターを開けた。
「…ーッ!!」
そこには、血まみれなプレス機と、そこに挟まれた百田の上着、少し遠くにある3脚カメラの姿があった。
「…も、百田くんの上着…!?」
「百田ちゃん…!?なんで…!!」
「……ちょっと待って、誰か来る…!! 」
ガラ…
「「……ーッ!!」」
……来た…!!王馬だ…!
『…何してるの?』
「え、あ、いや……」
『たはー、オレが死んだとこを見て騒ぐなんて!失礼だとは思わないのかなー!……はぁ。というか、 どーなってんだろーね。ココ。ここだけあそこから空間移動でもしてんのかなー?』
そう早口でいつもよりよく喋る王馬の額には、冷や汗が滲んでいた。
……明らかに焦っている。もしや、コレに潰された、というのはのは本当なのか?
『もう!何か言ってよねー!都合が悪くなると黙りなんて酷いよ!』
……そう手を振る王馬だが、傷口が痛々しい。せめて服でも着てもらいたい。
「…王馬…」
『…はぁ、さっさと出てってくんない?ここ、オレが掃除するから』
圧をかけた顔 で王馬が詰めてくる。
「で、でも王馬くん…」
……いや、駄目かもしれない。今の王馬には、暗殺者の私でさえ圧倒されるような、禍々しいオーラのようなものが絡んでいる様にも見える。
『…さっさと出てけよ。』
ドスの効いた、今までで聞いた事のないような声で言う王馬に、急いで私たちは撤退することにした。
「「「「「「ーーーっ!!」」」」」」
タッタッタ…
ーーー(王馬サイド)
『…たはー、やっとみんな居なくなった―…』
結構マジモード疲れるんだよねー……。
とても疲れた。もう二度とあんな風にキレたくない。
…それにしても、自分が死んでいた所を見るなんて、不思議な感覚だ。
……真っピンクなプレス機前で、1人呟く。
『さむ。服無いなー。早く帰りたいなー……掃除、どーしよっかなー…』
今のオレは、潰される前に百田ちゃんにぶん投げてきたDiceの制服なんて着れるような立場ですらじゃない。
そこまでオレは堕ちたのだ。
百田ちゃんがぶっちぎったであろう後のコードを眺める。
『意外とちゃんとやってくれたかなー…』
あぁ、嫌だ。本音がぽつぽつ零れてしまう。
『…にしし…』
今のオレは、ちゃんと笑えているだろうか。
その近くにあった3脚カメラを見る。
『いいカンジだったよなー…頑張ったわ、オレ。』
百田ちゃんが潰れているように見える角度とタイミングは完璧だった。
あの時に自分で100万点をあげたい。嘘だけど。
『……』
トイレからある血の跡をバケツで洗い流す。
そこで見付けたオレの服はまた違うバケツにでも突っ込んでおいた。
ブラシであちこちにある血を擦る。
これくらいあのクマがやれば良かったのに……面倒くさいな。視聴率がどうたら言う前に仕事しろよ。
なんて思いながら、せっせと作業をした。
『はー…スイッチはつかないしなー……』
プレス機、どうしよう。
自分でこじ開ける?…たまったもんじゃない!何が好きで『オレだったもの』を引き摺り出さなきゃならないんだ。
まぁ、しょうがないと諦めてそのまま放置して格納庫をそっと出た。 どうせ誰も見に来ないだろ。
外に出る際、 格納庫に入る所の液晶板が春川ちゃんの手によって、見るも無惨な姿になっていて思わず笑ってしまった。
『……百田ちゃん、いいな。』
…?何が良いのだろうか。百田ちゃんには愛してくれる人が居たから?友達との青春があったから?皆に信用されていたから?…自分でも意味が分からない。
…愛も青春もあった、オレと真逆だった男の旅立ちなんて気にする必要は無い。
どうせ百田ちゃんは処刑されたかされてないのかの2択なのだ。
『はー…』
……これから、どうしようか。