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ホールから飛び出した。外は雨が降っていた。美しい庭に大きな生き物がいた。黒く禍々しいオーラが漂っている。

「ははっ、見てよ。これが異形化ってやつだ。」

大きな生き物…いや化け物を前にして彼は笑っている。

まるで天界にいた時のディアさんのように。

化け物は手を振りかざしてこっちに攻撃しようとする。

「やべっ、でか…」

そう思った俺を誰かが引っ張った。

「阿呆!ボケっとするんじゃない翠!」

ドォォン。

手が着いただけで凄まじい衝撃が及んだ。

ただ動きは鈍いようだ。

チャッ。ガチャ。

「まずは1発…」

落ち着いて撃つ。化け物の首あたりに当たった。

グァアアア!!

ものすごい声だ。耳鳴りがする。

「急所だ!よく当てたな翠…さん。」

呼び捨てするのも馴れ馴れしいと思ったのだろう、バルドはさん付けして俺をほめてくれた。

化け物はダウンしている。

「今のうちに仕留める!」

ディアさんが空中に飛んだと思えば、杖で化け物の首を刺した。

アォオオオオオ!!

かなり深かったのだろう。

刺した所からは黒い光が出ている。

「なんだあれ…」

翠が見とれているとバルドは、

「何してんだ!いい加減ぼーっとする癖をやめたらどうだ!!」

と言い、ディアさんの方へ向かった。


黒い化け物の上に立ったバルドはディアを持って一旦引くように命じた。

「ん、意外と簡単だったな。」

「あとは僕がやるから見てて。」

と言われたので一旦引いた。

「さっきの光は負の感情だ。あれを浴びれば誰だって異形化してもおかしくない。だから…」

バチバチバチ。

何かが弾けたような音がした。

次の瞬間、バルドはこういった。


「爆発すれば問題ない。」


ドオォォン!!

雨の中、派手な音を立てて爆発が起きた。轟音と衝撃波で飛ばされそうだ。

「ふっ、吹き飛ばされそうだ!!助けてくれー!」

小さな体のディアさんを抑えて飛ばないようにした。

衝撃波は少しずつ、少しずつやんで行った。

雨が降っているのに煙が薄々立ち込める。

化け物の姿はもう跡形もなく消えていた。

するとしがみついていたディアさんが、

「おい、バルドが居ない。どこに行ったんだ…?」

「バルドさん…?」

まさか、一緒にはじけたんじゃ…と思った。

威力が強かったからありえない話でもない。


「えっ」


雨がいっそう強まる。


その時、背後からぽんと肩を叩かれた。

「お気遣いどうも。僕はここにいるよ。」

声がした。バルドの声だ。

「うわっ!」「バルド!」

「僕毎回自分の爆薬で吹っ飛んじゃうんだ。だからこれくらいどうともないよ。本当はもう少し吹っ飛ばないように耐えれたらいいんだけど。」

「そうか。」


「…ん、2人とも、怪我は無い?」

「ない。」「ありません。」

「…良かった。あそうだ、君たちすごくいい動きをしてたよ。これで衰弱してるなんて信じられない。」

さっき戦っている時に俺の事怒ったくせに。

ありがとう、と返した後に彼に言う。

「俺の事、わざわざさん付けしないでいいよ。普通に好きなように呼んでいいから。」

一瞬固まった彼だったが、

「ん、わかった…翠もディアも僕のこと好きに呼んでいいよ。とりあえず研究室に戻ろう。」

「そうだね」「そうだな」


そう言って俺たちは研究室へ戻った。


ーーーー


「ところで、あのアナウンスがあったのになんでバルド以外誰も行かなかったんだ。しかも最後の爆発の音だってただ事じゃないような音だった。」

「うん…当たり前になってるからかな。」

「当たり前にした、じゃなくて?」

「それはどうだろう…ほぼうちで起こったことは僕か星霜が処理してるから…」


おまけ

バルドの爆薬について

バルドは爆薬を使って天界人をやっつけます。ボン。

毎回爆風で飛んでいきます。

ちなみに雨に反応するタイプもあるそうです。




5話終わり





なんかバトルの進みが早すぎる?すいません。



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