第4章:告白と決意の春
夕暮れが祖母の家を優しく包み込む頃、庭の桜の花びらがひらひらと舞っていた。
私たちは並んで縁側に座り、静かな時間を共有していた。
「結花、ずっと言いたかったことがあるんだ」
颯真が少し緊張した声で言った。
「なに?」
私は心臓が高鳴るのを感じながら、彼の顔を見つめた。
「高校のとき、あの時、好きって言えなかったこと……後悔してる。
でも今は、ちゃんと言いたい。
結花、俺はずっと君のことが好きだった。これからもずっと――」
言葉が空気に溶けて、胸の奥にあたたかな光が広がった。
私もゆっくりと彼の手を握り返した。
「私も、ずっと好きだった。怖くて言えなかったけど、今なら言える。
颯真と一緒に夢を追いたい」
桜の花びらが二人の間に舞い落ち、春の風が優しく吹いた。
その瞬間、未来への扉が静かに開いた気がした。
この告白をきっかけに、二人は夢に向かって歩き出す。
過去の後悔も不安も、これからの未来への希望に変わったのだ。