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レベル4 大久保 徹
「おじさんーー! 起きてよ!! 早くー!!」
ぼくはおじさんの肩を激しく揺すって起こそうとしていた。ガソリン男の拳銃の弾は当たっていないんだ。ただ、かすっただけなんだ。真っ赤な血がおじさんのお腹から流れているけど、もうすぐ起きてくれるはずだ。
透明なドアから外を見ると、三体の人型機械が通路を歩いている。薄暗い倉庫の奥で、ぼくは息を潜めた。棚の後ろにいるぼくとおじさんに人型機械が気がつかないようにと祈った。 おじさんは壁に寄り掛かっている格好で、ピクリとも動かなかった。けれども、かすかに呼吸をしているんだ。だから、大丈夫。あの、人の形をした機械は声や音にはまったく反応しない。
だけど、両目にあるセンサーの範囲に入ると銃で撃たれてしまうんだ。
さっき、棚の上にあった空き缶が何かの拍子で下に落ちて、コロコロと転がっていたら人型機械の目の前で撃たれたから。早く、おじさんを起こさないといけない。何故なら人型機械が通路から、ここ倉庫のドアへたくさん集まってきているんだ。
だから……なんだか、とても命に危険なことのように感じるんだ……。