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紅蓮「よし!そろそろコミケが始まるな!」

雨花「でもまだ紅蓮先生、ここにいるってことは接客は先生がやるんですよね?わたしと……それから橙ちゃんは何をすれば?」

橙「確かに看板を持つのは少し先でしょうし」

紅蓮「じゃあ雨花さんは、お客さんの数を数えておいてくれ。橙さんは桃時さんの手伝いをしてやってくれ」

雨花「あぁもし、釣り銭計算間違えたらお客さんの数で再度計算すれば良いですもんね。でも、桃時ちゃん計算間違えないと想いますが」

桃時「そうね。自画自賛じゃないけど、正確だし、それなりに計算早いつもりよ。」

橙「まぁでも念には念をということで……」

紅蓮「あっ始まる!」


そして、とうとうコミケが始まった。


橙「うわぁ!すごい人の数……」

桃時「しかもみんな走ったりせず許される速度で歩いてるわよ」

雨花「オタクの鏡だね」


雨花たちがよそ見していると……


紅蓮「お買い上げありがとうございます!」

橙・桃時「え!?」

雨花「流石紅蓮先生の漫画!もう売れてる!!」

紅蓮「ふっふっふっ!コミケを出すようになってから何年も経つからなぁ〜それなりに人気は出たんだろ!」

橙「ではまだ混んでない今のうちにトイレ行ってきます」

紅蓮「おぉ!行ってらっしゃい!」


数分後


橙「えぇ!?!?もうこんなに列が伸びてる!?」

桃時「橙〜看板出してきて〜」

橙「あっはい!」

雨花「はい千円です。お買い上げありがとうございます!」


「釣り銭計算してる人はあざとい男の子って感じだね!」「看板持ってるオレンジ頭の子もイッケメン!!」「あと一人の黒髪と紫の子……」「病み感のあるミステリアスな感じがして最高!!」


橙「皆さん!グッズの一つにうちわがあるのでお貸ししますね」

桃時「橙〜無理しちゃだめよ〜」

雨花「暑いので体調に充分お気をつけ下さいね。お嬢さん?」


「「きゃあ!!!!かっこいい!!!!」」


紅蓮「お前ら想った以上にすごい人気だな……」

雨花・橙・桃時「?」←自覚なし


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紅蓮「じゃあお前ら休憩しにどこかスペースに行ってきたらどうだ?」

桃時「確かにどんなスペースがあるのかみてみたいわね」

橙「何があるんでしょう……?」

雨花「わたしさ〜ちょっと買いたいものあるんだよね」

橙「何買うんです?」

雨花「某捻れたリズムで踊ってる世界の二次創作!」

桃時「うちの作者の大好物じゃない」

橙「では、まずはそちら……に……ん?」


???「ええっと……確かここに……」


橙「(あの人……もしかして……)」

桃時「橙〜行くわよ〜」

橙「あっはい!」






雨花「うぅーん!買った買った!」

橙「綺麗なイラストですね」

桃時「あと買ったのはあんたが好きそうなBえ……」

雨花「はいストップ!このゲームは実在するゲームだから下手に地雷が発生するものは言わない方が良いよ!」

桃時「あぁ……」←何言ってるか分かる人

橙「はぁ」←何言ってるか分からない人


「あっそういえば!」


橙「さっき驚きの人がいましたよ?」

桃時「驚きの人?」

雨花「へぇ〜だぁれ?」

橙「ちょっと付いて来て下さい。確かここを……」


橙の指示に従って雨花、桃時は進んでいく。


桃時「ここって……」

雨花「ここは」


「「コスプレイヤーの撮影場所だね」」


橙「ここに入って行ったんですよ……」

雨花「それで誰が入っていったの?」

桃時「あっ」

雨花「え?……あ」


雨花たちの視線の先には帽子にマスクにサングラスをかけたこんな猛暑なのに暑すぎる格好をしている不審者のような姿をした……


???「えっと……どこかしら」

雨花「あのぉ……」

???「え?うわっ!!」

橙「何……してるんです?」


「「紅葉先生」」


紅葉「も、紅葉先生?さ、さて、だ、誰かしらそんな体育教師……」

桃時「もうボロ出てますよ」

紅葉「くそっ……よく分かったわね。そういえば紅蓮お兄ちゃんがあなたたちを連れてコミケに参加するって言ってたような……」

雨花「紅葉先生はてっきり三次元オタクかと……何かしたいことがあるんですか?」

雨花「まぁ三次元オタクにとっても良いところがないわけじゃないけどね」

紅葉「それは……その……」

雨花「あっ言いたくないのなら無理して言わなくて良いですよ?」

橙「でもここにいるってことはコスプレイヤーさんに用があるんですか?」

紅葉「え、えぇ……まあね。……はぁ、もう隠しても意味ないわね。……あの子に用があるのよ」

桃時「あの子って……」


紅葉先生の視線の先には、色んな人から写真を撮られてる女の子の姿をしたコスプレイヤーだった。


橙「可愛い女の子ですね!」

桃時「うーん……?」

雨花「あの子男の子だよ」

橙「え?!そうなんですか?」

紅葉「そうなの。あの子は私が推してる女装メイドカフェの店員さんで、今年はコミケに参加するって言うから応援しに来たのよ」

桃時「なるほど!そういう事ね」

雨花「でも、隠すことないのに。立派な理由じゃないですか」


すると紅葉先生は首をブルンブルン横に振った。


紅葉「紅蓮お兄ちゃんと私は二次元推しVS三次元推しで常に闘って貶し合ってるのに、どの面下げて紅蓮お兄ちゃんのいる二次元祭りのこの場所に堂々と来れるの!?だから隠れてやらなきゃいけないの!」

雨花「でも、そこは紅葉先生、二次元に興味があるって言うより、推してた人の応援に来てるってだけで、たまたまその場所がコミケだっただけであって、それに、二次元に例えば興味が出てきたって自由ですし、まるで好きになる資格がないなんてそんなことないですよ。好きになって良いんですよ。今まで貶してたとしても。好きになっちゃいけない人はいないっていうのは違うと想いますけど、好きって気持ちを大切にするぐらいは許されるはずです」

橙「紅蓮先生喜ぶと想いますよ。自分の妹が自分と好きなものが一緒になれたって」

桃時「別に隠す必要なんてないですよ。まぁ紅葉先生次第ですけど」

紅葉「…………とりあえず、秘密にさせて。言うタイミングはいつか考えるから」

雨花・橙・桃時「分かりました」


「じゃあとりあえず」


紅葉「来たよ!!めっちゃコスプレ似合ってるよ!!きゃあ!!素敵!!」


雨花「血は争えないね」

橙「流石紅蓮先生の妹」

桃時「そっくりね」


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紅蓮「うーん……終わった終わった!」

雨花「全部売れましたね」

橙「本当に人気なんだってことを想い知らされました」

桃時「世界って不思議……」


桃時はスペースキャットのようになっている。


「すみません」

橙「何でしょう?」

「あのお三方の撮影をしてもよろしいでしょうか?」

橙・桃時「えぇぇぇ!?!?」

雨花「…………え?わたしも?」

「もちろんです!ぜひお願いします!」


「あ、私も!」「俺も!!」「僕にも撮らせて下さい!!」「あたしも!!!!お願いします!」


紅蓮「おぉ!人気だな!撮ってもらえよ!」

橙「じゃ、じゃあ////」

桃時「まぁ?どうしてもって言うなら良いわよ?」

雨花「おかしな人たちだなぁ」


雨花たちはそれはもう沢山の人に写真を撮って貰えた。


紅蓮「良かったな。三人共」


こうしてコミケは無事終わりを告げた。

ちなみに紅葉先生は写真を撮り終わるとそそくさと帰って行ったそう。


紅葉「あぁ楽しかった」

桃時「本当にそのコスプレイヤーさんだけが目的だったんですね……」

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