玄関のチャイムが鳴った。
岩本は玄関カメラを見ると、そこには渡辺が映っている。
びっくりしてすぐにドアを開けた。
💛翔太、どうした。びしょ濡れじゃないか
💙照に会いたかった
💛翔太…?
喧嘩別れしてから数時間。
何があったのか岩本には分からない。
目黒と一緒じゃないのか…?と訝しく思った。
💛裸足じゃないか
渡辺は岩本に抱き着いた。岩本は訳も分からず、渡辺を抱き返し、家へ入れる。
渡辺の体は雨に濡れていて、冷たい。
💛傘差して来なかったのか
💙ちょっと立て込んでて
前髪から水が滴り落ちている。
岩本はタオルで頭を拭いてやる。渡辺は震えていた。
💛シャワー、浴びろ
💙ん…照も一緒に
渡辺は岩本の袖口を引っ張っている。
様子がおかしい恋人を案じながらも、岩本はそっと渡辺を抱き寄せた。
岩本は渡辺の服を脱がせる。
濡れた衣服がじれったい。
まず白い肩が現れ、そこに口付ける。 鎖骨の窪みを舐め取る。 耳たぶを齧る。
渡辺が甘い吐息を漏らす。
岩本は身に纏うものがなくなっていく箇所へ次々と口付けを落としていく。
すべすべとした白い肌が、だんだんと上気していき、うっすらと赤みが増す。
💛翔太……
💙あ……っ…
渡辺の性器が反応して、ゆっくりと首をもたげている。
岩本はそれを優しく咥えた。
💙ひかる……っ、あっ……
渡辺は恥ずかしさに目を逸らしているが、抵抗はしない。
目を閉じて岩本の愛撫を受けている。
💙はあ……はあ…んっ
愛されている渡辺は美しい。
ものすごく淫らなのに、神聖さもある。
岩本はこんなに美しい人を他に知らない。
感動すら覚える。
そして、とても妖艶だ。
💙ひかる、ひかる…っ
岩本は渡辺の敏感な所に強弱をつけて、舐め続けている。
鈴口からは先走りが出ている。
舌で舐め取って、吸う。
そして、愛撫を続けながらも、空いた手の指を後ろの秘所にあてがう。
💙あんっ……
これまで何度か岩本を受け入れている後ろは、少し指を差し入れただけで、吸い付くように反応した。
💛翔太、気持ちいい?
💙ん…っ、きも…ちいい
💛俺もすごく、興奮する…
岩本はボディーソープを渡辺の後ろに塗り付ける。
余った分を自分のものにも塗る。
💛翔太、いくよ?
💙んっ…来て、ひかる……あっ…
💛きつ…い
💙ああっ!!!
初めは抵抗があったそこも、岩本がゆっくりと馴染ませるように待つことで、だんだんと弛んで来る。
岩本は渡辺が痛くないように、少しずつ、少しずつ腰を動かす。
💙ひかる、ひかる、ひかる
自分の名前を呼ぶ愛しい人の声。
岩本は自分も確実に上り詰めていくのを感じながら、でも、すぐに終わるのは惜しいような、そんな切なさを抱いて渡辺を感じている。
💛翔太、翔太、翔太
💙あ、あ、あ、いく……
💛俺も……そろそろ…
💙きて、ひかる、きて…
渡辺は切なげに岩本を求めた。
岩本は深い口付けをしながらしばらく耐えていたが、やがて渡辺の中で果てた。
汚れた身体を互いに洗い合う。
その最中何度もキスをしたり、抱き合ったり。
シャワーが終わるまで、甘い時間をたっぷり過ごした。
ベッドに横になり、岩本は渡辺の髪を優しく撫でている。
人に触られることが得意ではない渡辺は、くすぐったい、と文句を言いながらも大人しく撫でられている。
岩本の腕に頭を乗せ、上目遣いに見上げた渡辺の目にうっすらと涙が浮かぶ。
💛翔太?
💙照じゃないとだめだ
💛…俺も翔太じゃなきゃだめだよ
💙ん……
渡辺の脳裏に目黒の顔が浮かぶ。
大切な親友だった。
こんな形で友達を失うかもしれないなんて思わなかった。
岩本には言えない。
何より渡辺は目黒を恨んでいなかった。
ただ、悲しかった。
気づかなかった自分も、ずっと想いを隠していた目黒のことも。
もっと他にやりようがあったに違いないのに。
次に会った時どんな顔をして会えばいいのだろう。
もう目黒とは仲良くできないのかな?
岩本の腕に抱かれながら、目黒のことばかり考えている自分に嫌気がさした。
💙照
💛うん?
💙ずるい俺を許してね
💛…どんな翔太でも好きだよ
ぎゅっ、と渡辺は岩本の腰に回した手に力を込める。
💙照とずっと一緒にいたい
💛俺も翔太と一緒にいたい
岩本はさっき見た気がした涙の理由は聞かずに、ただ渡辺を抱きしめた。
おわり。
番外編へ続きます。
コメント
8件
めめもあべちゃんも切ないですね! いわなべがちゃんとお互いを想っていてよかったです🥹
一気に出しました💦 続きは割と早めに出したいと思ってるので、楽しみにしていてください✨ いわなべ設定の話はこれからも書いていきます。 👍いつもありがとうございます。 コメントもお待ちしております。