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雨が降り始めたから、俺達は家に帰った。家はとてもしんみりしていた。物が沢山あるはずなのに、しんみりしていて何か足りないと思った。イヴァンはずっと暗い顔をしている。何か声をかけようと試みたけれど、勇気が出なかった
「이반, 오늘은 예정있어? 밥 만들려고… (イヴァン、今日は予定あるの?ご飯作ろうと…)」
「일. (仕事。)」
「… 하하, 맞아. (…はは、そうだよね)」
着ていたパーカーを脱いでスーツを着る。ずいぶんと慣れた手付きで、身支度をする
今日は、イヴァンの好きなカレーをしようと思っていた。張り切っていたんだけれどまたどこかで食べてくるだろう、変な期待はしたくなかった。
「너, 진짜 변했어. (お前って、本当変わっているよな)」
「바뀌는 것은 이반 쪽이야 … (変わっているのは、イヴァンの方だろ…)」
俺は出来るだけの小声で呟いた。耳の遠いイヴァンには一つも聞こえていない。俺の声なんて、一つも聞こえていない
「라비스! (ラヴィス!)」
「뭐야, 너야? (何だ、お前かよ)」
「뭐, 내가 만족할 수 없어? (何だよ、俺じゃ満足できない?なんつって)」
甲高い声でけらけらと笑うコイツは、유준 (ユウジュン)仕事先の同僚。仲良いかって聞かれたらそうでもない。悪いかって言われたらそうでもない。こんな関係が一番良いのだろうかって、イヴァンとの関係と毎日比べてしまう
「유준, 신작 생각해왔어? (ユウジュン、新作考えてきた?)」
「뭐 그거, 나 몰라 (何それ、俺知らない)」
ユウジュンはたまにアホが出る。そのアホさに俺は驚くけれど笑えるほど面白かった
ユウジュンの笑い声に釣られて、けらけらと笑う日々だった
「그래, 라비스, 내 귀걸이를 선택하지 않을까? (そうだラヴィス、俺のピアス選んでくれないか)」
ユウジュンはよくピアスを選んでいる。お気に入りのピアスを見付けては俺にいつも見せてくる。
「어떻게! ? 이 귀걸이. (どう!?このピアス)」
なんて、尻尾を振るように見せびらかす姿が堪らなく愛くるしい。
「귀걸이? 매우 아름답다. (ピアスか とても綺麗だ)」
俺がなんて甘い言葉をかけると、とても嬉しそうに微笑みかける。 そんなユウジュン。
何かやらかしてもついつい、甘やかして許してしまう自分が居て、少し寒気がする。ユウジュンは俺より少しだけ歳が離れている。ユウジュンは最初は俺のことを、先輩って呼んでいたけれどつい呼び捨てで呼んでしまってからラヴィスと呼ぶようになった。あまり呼び捨ては好まないけれどユウジュンには、許してしまう