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第12話 何も特別なことなんて
――綾菜は再び、フェイの夢を見ていた。
だが、その視界には何も見えない。
暗闇というより、何かが顔に当たって見えない感じだ。
(なんか……あったかいし、気持ちいい……夢だと思ってたけど、普通に布団の中……?)
そんなことを思ってしまうほど、心地よい暖かさが綾菜の意識を包んでいた。
「――落ち着いたか?」
突然、落ち着きのある司郎の声――とよく似た、ユーリの声が降ってきた。
(!?)
視界――フェイの視線がゆっくり上を向く。
そこには、夢で何度も見た銀髪の青年――司郎と同じ顔を持つユーリがいた。
(ちょ、何この状況……え?)
司郎よりも無愛想で、キツい印象のある顔つきのはずだが――今フェイを見下ろす表情は、少し穏やかで優しかった。
(っ……飛鳥馬も、本当に好きな人には……こんな顔……するのかな)
思った瞬間、心の奥にチリリと痛みが走*********************
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