第13話 放っておけない
「……田之上くん」
綾菜と夕子と同じクラスの男子生徒――田之上匠。
人当りがよく真面目、というのが綾菜の印象だ。
だが普段、頻繁に会話をするほうではなく、今ここで話しかけてくることに、綾菜は首を傾げた。
「……綾菜が気づいたって、何が?」
「さっきから、君についてコソコソ噂してる連中のことだよ」
「コソコソ? そうなの?」
田之上の細目は笑って見えるが、その顔つきは真剣で、深刻そうだった。
それに対し、司郎はいつも通り明るく能天気に返していた。
「先日は、ご活躍だったみたいじゃないか。援助交際に巻き込まれそうになった女子たちを救ったとか」
「やー、べつに活躍したってほどじゃ。いたの俺だけじゃないしー」
「ああ、そうだな」
いつもの調子で笑う司郎に対し、田之上はバッサリ切り捨てた。
(田之上くん、真面目だからな……)
司郎はともかく、田***********
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