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詩
230
qn視点
orに見られた。隠しきれなかった。
orは呆然と、手を離さないまま突っ立っている。その瞳は不安そうに揺れていた。違う。そういう表情をさせたい訳じゃなくて、
or「qn、…。これ、大丈夫なん、?」
「…うん、大丈夫。今日、歩いてたらペンキ被っちゃってさ、…。」
嘘をつく。ペンキな訳がないだろう。ペンキでこんなにも綺麗に輝く訳がない。orは俯いたままで、表情が見えない。
「大丈夫だから、…ね?」
or「で、も…、」(手伸
「ッ触らないで!!」(払
or「っ……!」
静かな脱衣所に、バシンと大きな音が響く。やってしまった、と思い、orの顔を見てみる。案の定、その顔は傷ついたような、悲しそうな顔をしていた。一気に罪悪感が込み上げる。
「ぁ、…ご、め…。」
or「……。…ぅうん、急に触ろうとしちゃってごめんな、」
「or、は…悪くな、ぃ…、」
or「…お風呂入ってくるから、」
ニコッと微笑んで、お風呂場の中へ消えていった。あの微笑みは、まるで造り物のようで、いつもの暖かさがなかった。俺はお風呂場に背中を向け、リビングへ戻る。
そういえば、泊まるって言ってたな…と思い出し、or専用の枕を用意するために、寝室に向かう。枕を取り出し、枕カバーを付けていると、思わず涙が溢れてしまった。シーツの上に、真っ青な宝石がボトボトと落ちる。痛くない。嫌だ。
今まで、orと喧嘩したことはなかった。視聴者さんからも、「なんでそんなに仲良いの!?」とよく聞かれるほどに。orの傷ついた表情が、頭の中を過ぎり、さらに大きな涙が音を立てて地面に落ちた。
なんだか心が疲れてしまい、俺は先に寝ることにした。ベッドの中に潜り込み、布団で頭をしっかり覆う。布団の中にもいくつかの宝石が落ちた気がした。
or視点
qnに拒絶され、お風呂場に逃げ込んだ。qn…嫌がってた。あんなに怯えた表情、見たこと無かったな。酷いことをしてしまった。きちんと謝らなければ。
急いで頭と身体を洗い、拭いて、qnの家に常備してあるパジャマを着る。なんとなく、qnの匂いがした。
「qn、?……ッqn!」
リビングを見ても、彼の姿はない。少し不安になり、寝室の扉を勢いよく開ける。ベッドの上には、布団を頭まで被って寝ているqnがいた。
「…qn、…寝ちゃったんか、…。」
qnの隣には、いつも俺が泊まった時に使っている水色の枕カバーがついた枕が置いてある。用意してくれたんだろうか。…優しいな、qnは。
愛おしさが込み上げてきて、布団を少し捲り、qnのサラサラした髪の毛を優しく撫でる。少しくせっ毛だけど、サラサラで、ふわふわで、とても触り心地がいい。
qnを起こさないように注意しながら、同じ布団の中に潜り込んだ。なんとなく、qnの方を向いて。
「…qn、ごめんな。……、嫌だったんよな…。…次からは、気をつける、から…。…だから、」
嫌いにならないで。
その言葉は、口から出ることはなかった。出してしまえば、qnを苦しめることになるのは一目瞭然だ。qnの寝息がどこか苦しそうで、自分よりも少し小さいその身体に抱きついて、寝た。
qn視点 朝
「……ん、」
小鳥の囀りの音がして、目を開けた。なんとなく、何かに包み込まれている感覚がある。あったかいなぁ…。
「…ッえ、or、!?」
その温かみに触れてみると、それは人間で、そしてorだった。俺の大きな声で起きたのか、orは眠たそうに目を擦っている。
or「…ぉはよーさん…、」
「なん、で…、」
だんだんと、昨日のことを思い出してきた。人体結晶化が始まって、ショックを受けている時にorが来て…泊まることになって、…バレちゃって。
「あの、…昨日はごめん。…ちょっと、びっくりしちゃって、」
or「ええんよ。…俺もごめんな、急に触っちゃって、…。」
「orは悪くないよ…、…。…仲直り、したい、」
orの瞳を真っ直ぐ見つめて言う。本気だ、という気持ちが伝わるように。orは驚いたように目を見開いてから、柔らかく微笑んだ。それは、本物の笑顔だった。思わずホッと息を吐く。
or「もちろんやで。…じゃあ、仲直り、」
「…ぅん、」
二人で身体を寄せ合い、お互いの体に腕を回した。謝罪や感謝をたくさん伝えたくて、腕に力が入ってしまう。orに「痛いって、」と笑って言われるまで、その腕を離すことはなかった。
ミジカイネ(m´・ω・`)m ゴメンネェ
コメント
2件
やばいてぇてぇ...神すぎる...✨️