鬱side
約束の時刻になり、コンビニで買ったつまみを持ってコネシマの家へ向かう。
大きなマンションのエレベーターに乗り、コネシマの部屋のある階を目指す。
エレベーターから降りて、コネシマの部屋…122号室のインターホンを押す。
少しして、「あ゛ーい…」とインターホンから声が聞こえる。
『シッマ、来たよ。』
「あ、もう来たんか!大先生…」
がちゃり、と扉が開き、いつものユニフォームのような服を着たコネシマが出迎える。
少し驚いたような顔でこちらを見ていた。
「…おぅ、待っとったで」
『生ハムとサラミ買うてきたで〜』
「とりあえず、中入りや」
『邪魔すんで〜』と決まり文句を言うと、「邪魔すんなら帰って〜」と返ってくる。
まぁそのまま中に入るのだが。普段うるさい彼の家は意外にも綺麗で、
リビングには前見た時にはなかった人を駄目にするクッションが置かれている。
テーブルの上にはワインの入ったグラスと塩鮭などのつまみが置いてある。
コートを脱いでその辺に放り投げ、テーブルの前の小さなクッションに座る。
ごそごそとつまみをテーブルに置き、二人ともワイングラスを手に取る。
「『曼荼羅〜!』」
そう言って口に流し込んだワインは今まで飲んだ中で間違いなく一番美味い。
やっぱり美味しさと値段は比例するのか、と思いながら生ハムを口に運ぶ。
『やっぱ高い酒はちゃうなぁ。これいくらしたん?』
「それか?それはr」
『いや、やっぱええわ!怖くて飲めんくなりそう!』
「ア゛〜ッハッハッハ」と笑う彼の声を聞きながら見るからに高そうなワインボトルのラベルを見ると、
いつも飲んでいるやつより少し度数が高いらしい。
…まぁ大丈夫だろう。羽目を外しすぎても相手はコネシマ。いつもと変わらない。
「大先生!ゲームやろーぜ!」
『ん、ええやん!何やる〜?』
『…しっまぁ〜!おさけないなったでぇ?』
「お前……酔いすぎちゃうか?」
数時間後、見事に酔っ払った鬱とそれを呆れたように見るコネシマの図が出来上がった。
『よっとらんて!まだまだいけますぅ!』
「あっちょ、おまっ!」
コネシマの手にあるグラスを掴んで中の酒を口に流し込む。
飲み終わると、頭がぽわぽわとして、体が暖かくなってくる。
『くはぁ〜、っん…ぅま。』
にへ、と笑って口元を拭う。
「……あーもう、ほんま……」
コネシマは呆れたようにテーブルの上からワイングラスとボトルを回収してキッチンに向かう。
「水取ってくるから、大人しくしとけよ。」
体がぽかぽかして、少し眠気がやってくる。
しばらくしてコネシマが水の入ったコップを持って返ってくる。
「…おい、まだ寝んなや。ほれ、水やぞ。…飲みや。」
『ん…』
コップを受け取ってその水を体に流し込む。その水が甘く感じるほど俺は酔っているらしい。
眠気も強くなってきて、目がとろんと蕩けだす。
『…しっま、おれ…ねむい。』
「…そか、ゆっくり寝ぇや。」
目を細めてにっこりと笑う彼の顔を最後に、俺の意識は溶けた。
はい、むずすぎて書けないです(泣)
前に言った伏線についてですが、今回もいっぱい張っときました。楽しい。
このお話、鬱sideとコネシマside、鬱side2と(まだ秘密)sideで4つくらい書くつもりなので
伏線はシマsideと鬱side2の方で回収するつもりです。
やることが…やることが多い…!!
でも楽しいからおっけー。
では。
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