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咲乃ルイ
#バトル
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夢の中は不思議な空間だった。空の中は不思議な空間だった。暗夢がビームを撃てば、夢空は最強バリアなんて言って防御する。暗夢が巨大化すれば、夢空は巨大なロボットを創り出し、殴り合いをしている。一進一退…いや、環境に個性を出して即応している点を踏まえれば、夢の空間において夢空が一歩リードしているのかもしれない。「わあ、大きなロボットだー!すげー!かっけー!」
小学生と言っても妖怪なのに…随分純粋だね。あんたの友達、今は生きてるかもだけど、死ぬかもなんですよー。さっきの涙はどうしたの?
「大地くーん!ロボット運転してみるー?」
夢空が小学生に話す。大地って言うんだ…。じゃなくて、共闘ありなの?仲間の妖怪使うの?
そう呑気に考え事をしてる僕を見て、夢空は震えていた。
「か、神様ー、なんでここにー?」
夢空は僕が神になったことは知ってたが、暗夢の奴隷なのは知らないらしい。
「な、暗夢お前ー、なんで神をそんな…。」
「え、すみません。あんたでいうとこの大地さんみたいな関係で…。色々あって神に推薦されて…だから全然、白夜って呼んでください。」
「はあ…。まああなたのお陰でまた戦争出来るし別に憎まないですけど、良いですか?あなたの友達の暗夢さん、殺しちゃいますよ?」
「あ…。良いですよ。この人嫌いなんで…。じゃ大地くん、偉い妖怪の戦い邪魔しちゃダメだし、兄ちゃんと一緒にでんぢゃらすじーさん読む?」
「読む読むー。」
大地くんが単純で助かった。
「じゃ、暗夢頑張ってねー。端で漫画読んでるからあー。」
「嫌い。」
これで暗夢も試合に戦いに集中出来るだろう。一応お互いの仲間として僕や大地くんは必要だが、交渉し過ぎると妖怪ポリシーに反すると察した。ただ、なんかあったら行くつもりではあるので、耳だけ傾ける。
「じゃ、こんなのして見るか。はい、最強ロンギヌスアルティメットファイヤーパーンチ!」
何その六歳が考えたような技は。ただ、夢の中はなんでもあり。割と暗夢は大ダメージを負っている。
「暗夢とどめだ!スーパーゴッドハリケーンギャラクシーキック!」
あ、やばい暗夢…。
「全部はね返しバリアー。」
え?
「ギャー!」
夢空が倒れた。暗夢は笑っている。攻略法を掴んだのか?
「はい、十倍連打ー!」
「ば、バリア…。」
「バリアをも制す最強火炎放射。」
「ギャー!」
「爆速トゲトゲ肩叩きー!なんちゃって。」
夢空はボロボロだ。暗夢もノリを掴んだようだ。とどめを刺そうとしたその瞬間、夢空は叫ぶ。
「へ!どうせここは夢だ。自由性は俺のほうが有利なんだからすぐ回復…。あれ?なんで?傷が治らない!なんで!」
「気づかないの?今ここ現実だよ?」
「は?何言ってんだお前…まさか!」
「そう、さっきの肩叩き攻撃で、いつもとは逆に夢から覚ましたんだよ。」
僕もまだ理解が追いつかない。暗夢は気づかないうちに夢を覚ましていたの?え、今現実なの?信じられない。大地くんも気づかず夢中で漫画を読んでいる。
すると暗夢はポケットから予防剤を取り出した。以前あさひちゃんに飲ませた薬の余りだ。
「妖怪が飲めば即死…分かるよね?」
「は、は、やめろ…お前…。」
「あ…いい顔、本当は魂食べたかったなー。」
「やめ、ろ……。」
夢空は薬を口にした。太陽を浴びた鬼のように、あっさりと死んでいった。
「じゃ、白夜くん。まだあの子は漫画に夢中だから、今のうちに退散するよ。」
不思議と夢空や大地くんへの罪悪感は湧かない。妖怪だからだろうか。とにかく、クラスの皆が誰も死ななくて良かった。