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🌹はなみせ🍏
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独占欲なんて...強ければ強いほどいいですからねぇ( ˶ ᷇ 𖥦 ᷆ ˵ )
スタジオの重い扉を開けた瞬間、世界の色が昨日までと違って見えた。
昨日までは「プロデューサー」と「スタッフ」という一線を越えないように必死だった。でも、今日からは違う。
「らんちゃん、おはよう!」
挨拶もそこそこに、僕は吸い込まれるように彼女に歩み寄り、スタッフ全員が見ている前で堂々と抱きついた。
らんちゃんが「元貴さん、みんな見てますから!」と顔を赤くして焦っている。その反応さえも愛おしくて、離したくない。
実は、昨日OKをもらった直後、僕はすでに動いていた。
事務所に連絡して、彼女が住んでいた下宿マンションの解約手続きを爆速で進めてもらったんだ。今日の撮影が終わったら、彼女の荷物は全部、僕の家に運ばれる。
「今日からは、僕の家がらんちゃんの家だよ」
そう耳元で囁くと、彼女は驚きながらも嬉しそうに頷いてくれた。
これからは、同じテーブルでご飯を食べて、お風呂上がりに僕が彼女の髪を乾かしてあげて、同じ場所で「おやすみ」が言える。想像するだけで、心臓の奥が熱くなる。
「若井! 涼ちゃん! 聞いた? らんは正式に”僕の”彼女になったからね! 手出し無用だから!」
昨日あんなに見せつけたのに、言わずにはいられない。すれ違うマネージャーや照明スタッフ、果てはスタジオの警備員さんにまで自慢して回りたい気分だ。
仕事が始まると、らんちゃんは相変わらずテキパキと動いている。でも、ふとした瞬間に目が合う回数が、昨日までの数倍に増えた。
目が合うたび、彼女が少しだけはにかむ。そのたびに、僕は世界一の幸せ者だと再確認するんだ
。
「僕の独占欲、これからもっとすごくなるからね?」
仕事中、すれ違いざまに小さく告げると、彼女はまた困ったように、でも幸せそうに笑った。
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