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Xを見ていると、少し前に白上が仕掛けたルイをめぐってのマウントにニコから返信がきていた。
負けるか、と、白上も夢女をかます。
「フブキ」
ほんとについさっきまで同じように携帯を触っていたはずのミオに急に声をかけられて我に帰る。
「ミオ、どうしたの」
「んー、どうしたのっていうか、フブキ、今日うちに会いにきたんでしょ?」
「そうだよもちろん〜」
「ほんとに?おいしいご飯が食べたかっただけなんじゃないのー?」
「なにいってんのミオ!それももちろんあるけど、一番はミオに会いたくてきたんだよ!」
「んん…」
どこか腑に落ちないのか、声色がいつもと違う。
「ミオー、どうしたの、わたしなにかしちゃった?」
「わかんないならいいよ」
「え、ミオおこってる?」
「おこってないよ」
女の子の怒ってない、はほぼ確実に怒ってるよね?ネットで見たことある。
思い当たる節がないか記憶を辿る。
思い当たることと言えば、ついさっき、ルイの夢女してたこと?
…嫉妬ってこと?
そう考えたら目の前で不貞腐れているミオが愛おしくてたまらなくなった。
普段嫉妬とかしないミオが、白上に!!
せっかく嫉妬したミオが見れたんだ、本人の口から嫉妬したって言わせたい…!ごめんよ、ミオ!
「ミオ、ごめんね」
「…なんで謝ってんの」
「だってミオが怒ってるから」
ほんとうはわかってるけどね、なんとなく
「そーゆーのいらない、あと怒ってない」
「そっか」
明らかに怒ってるけど怒ってないと言い張るミオが子供みたいでかわいい。
「わかんないよミオ」
「わかんないならいいよ、フブキ別にうちがいなくても幸せそうだもん」
「え?」
「ルイの夢女してたらいいじゃん、彼女ほったらかしてさ」
「え、ミオ、わたしがルイの夢女してたから嫉妬したの?」
「っ、うるさい」
ぷいっと背を向けられた。
でも、これ認めたってことだよね?!
「ごめんってミオ、ルイに夢女してるのはたしかに本当だけど、それでも一番愛してるのはミオだけだよ」
「うぅ、ばか」
そこからミオが振り向いてくれるまではそれなりに長かった。でも今回ばかりはわたしが100悪いのでミオに許してもらえるまで謝り続けた。
そしてなんだかんだ落ち着いた後
「…ごめんフブキ」
「かわいいミオ見せてくれてありがとねっ」
「もう、」
「ていうか、今日どうしたの?嫉妬なんて珍しいじゃん、白上の夢女とか今に始まったことじゃないし」
「わかんない、うちだって怒りたくて怒ったわけじゃないの」
「なるほどね、まあ白上は嫉妬してくれてうれしかったですが」
「うん…」
ミオは優しいから白上に面倒をかけてしまった、と相当落ち込んでるらしい。
「まあそんな日もあるよねえ、それだけ白上のこと好きでいてくれてありがとうね、ミオ」
「ありがとフブキ、だいすきだよ」
「わたしもだよ」