テラーノベル
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暗殺教室の放課後、椚ヶ丘中学校の旧校舎。夕日が差し込む無人の教室で、2人きりの時間が流れていた。
「……ねえ、カルマ君。さっきから何見てるの?」
教卓に腰掛けた潮田渚が、少し困ったように小首をかしげる。
水色の髪が、夕暮れのオレンジ色に染まって柔らかく揺れた。
その姿を、窓際の席に座った赤羽業が、顎を突いたままじっと見つめている。
「んー? 別に。渚ってさ、相変わらず隙だらけだよね」
業はニヤリと不敵な笑みを浮かべ、立ち上がってゆっくりと渚に近づいた。
小柄な渚の前に立つと、その圧倒的な体格差が際立つ。
「隙なんて、作ってないつもりだけど……」
「作ってまーす。ほら、ここ」
業の手が渚の頬をすくい上げ、親指でその唇を優しくなぞった。
いつもなら冗談でかわせるはずなのに、業の瞳の奥にある真剣な熱に気づき、渚の身体がピクリと強張る。
「カルマ、君……っ」
「暗殺の時はあんなに化け物じみた気配出すくせに、俺の前だとただの無防備な男の子じゃん。……そういうとこ、本当にイラつくっていうか、たまんないよね」
業の声が少し低くなり、渚の耳元で囁かれる。
逃げ出そうとする渚の腰を、業の長い腕が瞬時に引き寄せた。
「待って、誰か来たら――」
「来ないよ、もうみんな下校した。……ねえ、渚。今日は帰さないからね?」
赤羽業の、どこか執着を孕んだドSな微笑みと、逆らえないほどの強い力。
潮田渚は顔を真っ赤に染めながらも、その胸元にそっと手を添え、覚悟を決めたように瞳を閉じた。
教室の静寂の中に、2人の重なる吐息だけが小さく響いていた。
コメント
1件
りつさん、第1話読ませていただきました🖤 夕暮れの旧校舎、2人きりの空気感がすごくリアルで……。業の「隙だらけ」って言葉の裏にある執着とか、渚の無防備な可愛さがめちゃめちゃ伝わってきました。あの、逆らえない強さと、それでも目を閉じちゃう渚の関係性、もう最高です……。 続き、すごく気になります。次のエピソードも楽しみにしてますね🌙🤍