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すのまみれ
しばらくして――
玄関のドアが、勢いよく開く。
🧡「深澤さん……!」
慌てた様子で、向井がリビングへ駆け込んでくる。
けれど――
深澤は、俯いたまま動かない。
🧡「……」
心配になり、そっと近づく。
その顔を見た瞬間――息をのんだ。
いつもの余裕なんて、どこにもなくて。
どこか、壊れてしまいそうなほど弱っていた。
気づけば――
ぎゅっと、抱きしめていた。
💜「……俺は」
💜「向井がいないと」
💜「もう、だめだ」
🧡「……」
💜「生きた心地、しない」
🧡「そんな……大げさな」
💜「大げさじゃない」
はっきりと、言い切る。
🧡「……でも」
🧡「俺、家政婦失格です」
💜「なんで……」
🧡「だって」
🧡「深澤さんのこと…
好きになってしまったから」
ぽろりと、涙が落ちる。
💜「……え」
目を見開く。
💜「……ねえ」
💜「触れていい?」
🧡「……え」
💜「触れたい」
拒むことは、できなかった。
そっと頬に触れる。
ゆっくりと、距離を縮めて――
唇が、重なる。
🧡「……っ」
💜「……俺も」
💜「好きだ」
涙が、頬を伝う。
💜「いなくならないで」
💜「そばにいて」
🧡「……ほんとに、いいの?」
💜「…お願い」
🧡「俺も」
🧡「これからも、ずっと支えたいです」
静かな夜。
ふたりは涙を流した。
──────────────
それから――
深澤は、自分の言葉で語った。
だらしない生活を変えるために、家政婦を雇ったこと。
そして――
今では、かけがえのない存在になっていることを。
その想いは、まっすぐに届いた。
画面の向こうには、
温かい言葉が、静かに広がっていく。
──────────────
💜「ただいま」
🧡「おかえりー!!」
変わらない、明るい笑顔。
それを見るだけで、自然と頬がゆるむ。
💜「……今日も疲れた」
💜「癒やして」
🧡「はいっ!」
ぎゅっと、抱きしめられる。
その温もりに――
💜「……ほんと、かわいいな」
つい本音が漏れる。
――二人の生活は
これまでよりも、ずっと深く。
そして、かけがえのないものへと変わっていく。
~次回番外編~
コメント
7件
もうやばい、なんか泣きそうなりました😭✨(ナンデ、? 涙腺が最近ゆるくて困ってるんです笑