誰も知らない配信の裏側 / pn × rd
薄暗い部屋に、モニターの青白い光が揺らめいていた。
配信の終わりの合図である、リスナーからのビッツやサブスク読みが始まる。コメント欄では「らだぺん配信ありがと~」といった感謝のメッセージや、騒がしいスタンプが流れていた。
だが、誰も知らない。いや、知る由もない。この画面の裏側で、まったく別の物語が始まることを___。
ぺいんとがマウスを軽くクリックし、配信ソフト(Twitch)を終了させる。すぐさま、らっだぁの部屋へ移動し、ソファに腰を下ろした。
静寂が部屋を包み、まるで空気が一瞬で冷えたかのように、場の雰囲気が変わった。 ぺいんとの視線が、隣に座るらっだぁへと滑る。らっだぁはソファに深く沈み、いつもの強気な笑顔を浮かべながら、スマホを手に持て余していた。
pn ) 今日のらっだぁ、俺にめちゃくちゃ言い詰めてきたよな
ぺいんとの声は低く、どこか甘さを帯びていた。ソファの背に片肘をつき、らっだぁを品定めするように見つめる。その視線に、らっだぁの肩がわずかに跳ねた。
rd ) た、ただの遊びだろ? お前だって、煽り返すの楽しそうだったじゃん
らっだぁが強がるように笑って言った。だが、その笑顔はどこか頼りない。ぺいんとの目が、獲物を捉えた獣のようになっていたからだ。
ふいに、ぺいんとが身を乗り出す。ソファがきしむ音が、静かな部屋に響き渡る。らっだぁの背が、反射的に後ろへ下がるが、逃げ場はない。ぺいんとの手が、らっだぁの着るオーバーサイズのパーカーの裾をそっとつかんだ。
rd ) な、なに?
らっだぁの声が、わずかに上ずる。ぺいんとは答えず、ゆっくりとパーカーを捲り上げる。白い肌が露わになり、部屋の薄光に照らされて、まるで月下の雪のように儚く輝いた。
ぺいんとの指先が、らっだぁの腰のラインをなぞる。ゆっくり、まるで時間を味わうように。その触れ方は、あまりにも意図的で、らっだぁの息が一瞬止まった 。
rd ) ご、ごめんって! やめろよ、くすぐってぇ
らっだぁがぺいんとの肩を押して抵抗するが、その力はまるで子猫のじゃれつきのように頼りなかった。ぺいんとの体格は、らっだぁを軽く飲み込むほど大きく、彼の肩は微動だにしない。
pn ) ふふっ、かわいーな、らっだぁ
ぺいんとの声は、まるで蜜のように甘く、どこか嘲るような響きを帯びていた。彼の手が、らっだぁの手首を捉え、ソファに押し付ける。力強く、どこか優しい拘束。
らっだぁの瞳が揺れ、抵抗するように身をよじるが、ぺいんとの唇が近づくにつれ、その動きは弱まっていった。
唇が触れた瞬間、部屋の空気が熱を帯びた。ぺいんとのキスは、最初は柔らかく、探るように。
だが、らっだぁが空気を求めて小さく口を開いた瞬間、彼の舌が滑り込む。深く、絡みつくようなキスに、らっだぁの体がびくんと震えた。瞳が潤み、意識が薄れる。
まるで世界がぺいんとだけに閉じていくような感覚。
やがて唇が離れ、細い唾液の糸が二人の間をつないで切れた。らっだぁの頬は、林檎よりも鮮やかに染まり、息は荒く、瞳は霞がかかったように揺れている。
pn ) らっだぁが俺にこうやってキスされて、ぐちゃぐちゃになってるなんてさ…誰一人、想像してねえよな
ぺいんとがくすりと笑う。声には、どこか勝ち誇ったような、だが愛おしむような響きがあった。
rd ) っ、う、うっさい!
らっだぁの声は震え、恥ずかしさで顔をクッションに沈めた。だが、その仕草すら、ぺいんとには愛らしく映った。ソファの上で、らっだぁの乱れたパーカーが月明かりに揺れ、二人の夜はまだ始まったばかりだった。
終
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