テラーノベル
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俺は最近、夜華という女を刺した。理由は簡単「私の姉」を殺したからだ。
姉はおっとりしていた。
殺しが美徳のこの世界には
似つかわしくない程
とてもとても
清らかな心を持っていた。
俺も
最近まで黒衣だった
だから分かる
いくら夜華を憎んでも
この制度を作った本人ではないし
夜華は約束(ルール)に生きる為従っただけ。
約束外を施したから
最高裁定者の耳につけば
もしかしたら粛清対象になるな。
俺….私は…..か。
夜華、
お前は何を考えて
私を肯定した。
お前も強いだろう?
なぜ、刺されぱなしだった?
お前も「異常」なのか。
ただ、
「好意」にハマってしまったら駄目だ。
誰でも好きになるから…..
剣闘士は想い人の制度を利用する。
そうすると
好意。身体。馴れ合い。会話。
見境いなくなる。
そうすれば
黒衣の粛清対象になりかねない。
私はどうとにでも出来る
仮に黒衣の粛清対象になれど
蹴散らせばいい。
どうも夜華が気になる。
…….見守ってやるか。
………….約束外だがな。
刺したから少し良心が痛む。
……………まぁ
それくらいなら
許されるだろう。
この追放者の衣類も
そろそろ着替えねばなるまい。
臭くて仕方がない。
我慢だな。
私は私の成せばならない事を
遂行せねばいけない。
_____________
緋薔薇って夜華の想い人も調べた
あいつは、
夜華とは違う危険が孕んでいる。
私の直感が
警鐘を鳴らしている。
あいつはまだ
「人を殺した」事がないのだろう。
だから初心(うぶ)だ。
殻を破ったばかりのヒヨコみたいな….
いずれ
「無意識に制御している本能」という
ブレーキが壊れた時、それは
濁流のように流れ剣闘士を殺すだろう。
その対象が
_________夜華。でもな…..
はぁ。
私は何を気にしてるのか。
ただ少しだけ。
こいつらは他の剣闘士と違う気がする。
もしかしたら
この腐った世界に変化を起こす….かもな。
淡い期待くらいに留めておこう。
すぐ死ぬ世界だからな……
私は1人思考を巡らせ淡々と歩く。
退廃した世界。どこを見ても黒衣。
インフラ整備、市場の催し、店の店員。
全てが黒衣。
気味悪ぃんだよ。
男を誑かす奴もいない。
同性同士で会話もない。
営業に回ってる奴もいない。
私は黒衣をしてる時、とある映像を見た。
その映像は
鉄の塊が道を走ってたり。
異性が近くにいて話てたり。
祭り事や綺麗な服装で灯りが付く中
楽しそうだったり。
この殺伐とした世界が
おかしく見えたんだ。
自慢ではないが私は
天賦の才がある。
それは
「黒衣の特異点」
そう呼ばれる程、
戦闘に特化した黒衣だった。
めちゃくちゃ強いって訳だ。
私に黒衣の粛清が来ても
ある程度は生き延びれるし。
向こうも私を見たら手足が震えるだろう。
だから私は堂々とこの世界を歩く。
恥ずべき事はしていないから。
ただね。
練り歩くと聞こえる
剣闘士達の殺し合いの断末魔
楽園の追放者の薄気味悪い笑い声
恍惚の叛意者の狂気じみた声色
想い人の無理心中現場
胸が痛むんだ。
やっぱり
私もお姉ちゃんと生きたかったな。
皮肉だよな。
黒衣は剣闘士を殺す。
剣闘士同士の
殺す対象は最高裁定者から命令される。
その殺し合いに
黒衣の私、白露の姉は剣闘士になり
殺し合いをした末に死んだ。
私情で私は夜華を刺した。
笑えるな。
目的地についた。
必要な物資を買ってちゃっちゃと
帰ろう。
黒衣
「…..いらっしゃい」
白露
「….それ1つ」
黒衣
「….まいど」
ふっ、
相変わらず顔はフードで隠し
見せないのか
そうだよな。
「弱い」からな。お前達は。
黒衣
「こっちも….おすすめ。」
白露
「仕方ない。1つだけな」
黒衣
「ヤッタ。……まいどあり」
白露
「ん?……今、自我だした?」
黒衣
「…………….」
白露
「別にいいよ。私はなんもしない」
黒衣
「….白露様ですよね?」
白露
「あぁ。」
黒衣
「私…..白露様の大ファンで。」
白露
「ファン?」
黒衣
「あ、すいません。追いかけたい程
好きって意味です。私は白露様が好き。」
白露
「ふぅ〜ん。」
黒衣
「あっ、あの?!」
白露
「なんだ?」
黒衣
「私を弟子にしてください!」
白露
「はぁ?」
黒衣
「実は店を始めたらいつか、いつか。
白露様が来店してくださるかもって期待してました。旅路で死んでもいいです!
最高裁定者に追われる覚悟です。お願いいたします」
なんでカウンターに頭つけてる?
まぁこいつは
「いいやつ」な気がする。
白露
「邪魔すんなよ?で名前は?」
めっちゃにぱあってしてるな。
顔は見えんが口は笑ってる。
黒衣
「えへへ。実は白露様と同じ字入ってます!」
白露
「だから、名前はなんだ?」
白夜
「はい!白夜(びゃくや)と申します!」
なるほど、私と似たようで似てないな。
私は白露、露だ。いつか散る。
だけど白夜…..暗い世界を照らす存在。
そんな名前だな。
白露
「白夜、いい名前だな。」
白夜
「ありがとうございます!白露様!」
白露
「いいから、早く店締めろ。」
白夜
「はい!!白露様!!」
白露
「様いらね。なんでも好きに呼べ。」
白夜
「恐れ多すぎます。」
白露
「いや、遅いだろ自我だしてんのに今更。」
白夜
「えへへへ。では!姫で!!」
白露
「却下」
白夜
「えーーーなんでですか?!
あっ、ちょっ、置いて行かないで!!」
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#シングルマザー
水羽凛
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コメント
1件
やばすぎる〜〜!!😭💕 白露の「私情で刺した」って告白、重すぎて胸がギュッてなったよ…。黒衣でありながら姉を思う気持ち、夜華への複雑な想い、全部が繋がってすごく切なかった。でも最後に弟子志望の白夜が出てきて、ちょっと希望の光が見えた感じがする!白露が「いいやつ」って思ったところ、私も「仲間できたんだ…!」ってじんわりきた。この先どうなるか気になりすぎる⋆♡