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ゲームセンター】(サノス視点)
今日はナムスとゲームセンターにきた。
「に、にぎやかですね」
ナムスはちょっと不快そうな顔をしている。
「ゲーセン嫌だったか?」
「いえ…そういうわけでは」
何もないです、という顔をしているが、何もないわけがないことが俺には丸わかりだ。でもいってもどうせ答えてくれないから、スルーした。すると俺の視界に、どこかナムスに似た雰囲気のある黒猫のぬいぐるみキーホルダーをみつけた。
「Oh!ナムスみろ!」
「はい?」
「あれ!very cute!」
「たしかに、可愛いですね」
「よーし!俺に任せろ!この天才サノス様がとってやる!」
そうはいったものの、アームが弱くてなかなか掴んでくれない。
「なんだこれ?!全然つかまねぇ!」
「ぷっ、ははは」
笑った。それにドキッとしながらも、再挑戦する。1500円使ってもとれなかった。でも諦めたくはない。俺は次でとる!という決意を抱きながら1600円目を投入した。すると、確率が来たのか、いままでのが嘘だったかのように軽々と持ち上げて景品を獲得口に落とす。
「ナムス!とれた!とれたぞ!」
「ナムギュです。よかったですね」
「はい!」
「……???なんですか」
俺が景品を差し出すと、ナムスは心底理解できないという顔をしていた。頭にはてなマークがうかんでいるようだった。
「これやる!元々お前にあげる為にやったんだ!」
「え、でも、あんなに頑張って…」
「No problem!俺があげたいんだ!」
「……じゃあ、ありがたくいただきます」
そういうとナムスはすぐ自分のカバンにキーホルダーをつけて、少し照れくさそうに笑う。ナムスは俺がとった台に座り込み、さっきの色違いのキーホルダーを狙い始めた。
「?もう1個欲しいのか?」
「いえ、そういうわけでは」
じゃあ何でやってるんだ?と思いながらも見ていると、400円くらいですんなりとっていてちょっとむかついた。ナムスはたちあがり、俺にその”紫”のぬいぐるみキーホルダーを渡した。
「、……これ、あげます」
「エッ?俺?」
ナムスは俯きながら
「おそろい、みたい……な……」
自分で言っていて恥ずかしくなったのか、やっぱり大丈夫です!!!と言って手を引っこめる。
「いやいやいやいや貰う!お揃いする!!」
必死に食い止めて俺はその色違いのキーホルダーを貰う。すぐカバンにつけた。
「へへ、おそろいだな」
「…はい」
その日は久々に二人で手を繋いで帰った。
ー完ー
コメント
1件
読ませていただきました! ゲーセンの喧騒の中、サノスがナムスに贈りたくて必死にクレーンゲームに挑む姿、すごく微笑ましかったです。そしてナムスが色違いを取って「お揃い」と差し出すシーン――ここ、心臓がきゅっとなりました。照れながら引っ込めようとするのも可愛くて……最後に手を繋いで帰る、という余韻が優しくて素敵です。短い中にふたりの距離感が美しく描かれていて、じんわり温かくなりました。続きも拝見したいです🌷
#ナムサノ
夏
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