km「 ~ッッ!!………」
…すごい、嫌な思い出を思い出してしまった。
でも、俺は今も山田を裏切ってるのか。
そんなら、前とおんなじ状況で全く変わってない…
成長しようなんて自分で考えておいて、全く出来てへんやんッッ…
自分で何がしたいのかわからない。
ゆーまくんに勢いで言った言葉だって、そんなん俺に言い聞かせてるみたいなもんやんけ.
自分で自信がない,何がしたいのかがわからない。
ki「……こむ?ご飯できたけど…」
km「ッッッ!!」
ダッ
ki「えッッ!?こむッッ!?」
すまん、けい……
俺やっぱもう、ダメみたいやわ…w
自分で夢中でF組に向かう。
足が重い。
でも、自分の覚悟だから無駄になんかしない。
俺が悪いのかはわからないけど、山田にはせめて謝りたかった。
だけど、こんな俺が合わせる顔なんて、ないやんな。
ガララララ
km「………すまん、山田」
山田の机に、青梗菜で作った料理をおく。
トントントンツーツーツートントントン
無意識に机を叩いてしまった。
でも、他人に迷惑なんかかけたくない。
みんな幸せで、俺みたいな苦痛な人生を味わって欲しくない。
親から愛されなくて、ずっとずっと辛かった。
自分の生きてる意味がわからなくて、価値がわからなくて
他人を信じられなくて……
ここに来れば、何も考えなくて済むんや。
俺にあれこれ言う奴も、思い出したくないものも…
ガララララ!!!!
km「え…」
ym「ッッ…お前なぁッッ!俺のこと不安にさせないでや!!!」
km「え…??」
山田に急に言われて、俺は呆気に取られてしまう。
ym「お願いやからッッ、すまんかったッッ……」
ym「え………」
『あんたなんか、産まなきゃ良かったッッ!!!!!!』
ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいッッ…………!!!
俺のせいで、俺が生きてるせいで迷惑かけて…ごめんなさいッッ……
ごめんなさいお母さんッッ…!!ごめんなさいお父さんッッ……!!
ごめん、みんなッッ……。
km「もう疲れたんやッッ!!!!」
ym「ッッ………こむぎ、俺はッッ………」
km「ッどれだけ頑張って生きても見てもらえなくて、
見てもらえても、なんの魅力もないって言われてッッ!!
それがどんだけ辛いかなんて、山田よりずっとわかっとるッッ!!!!」
ym「ッ、でも後悔するやんかッッ!!
お前はそれでええんかッッ!?」
km「もう放っておいてやッッ!!!
お願いやから、一人にさせてッッ………!!!」
ym「こむぎッッ………!!」
『お前、辛いんやなw』
『かわいそ ~義盟くん…ww』
…俺が思っている以上に辛い、?
そんなこと、お前らに言われんくても俺が一番分かっとるよ。
『お前、変な才能持っとるんやなw』
『義盟ってやっぱ変人よなぁッ、w』
っ変なことで認められても、意味ないのに…!
俺は生きなきゃあかんのにッッ………
俺の人生なんて、誰も見てくれないんやから 。
km「俺の人生なんて、部活のおまけやろ、?w
そりゃ分からんよな。
何も考えへんくても良いもんが作れて、評価されて期待されてッッ!
そんなお前にわかるはずない!!!」
ym「………」
km「誰も見てくれへん…、もし見てもらえても認めてくれへんッッ!
誰にも認めてもらえないなら、俺の人生は存在してないのとおんなじやねんッッ…!!」
ym「……こむぎ、」
俺の人生はいらないって、なんで自分が産まれてきちゃったんやろって、ずっと思ってた。
何をしてもうまく行かなくて、生きててもなんの意味もなくて。
そんな気持ち、誰にもわかってもらえたことなんて一度もない。
どれだけ生きても意味ないって、みんな認めてくれなくて…
魅力もない、生きている価値もない。
そんなこと言われたら、俺はどうすればええんやッッ…?
ym「…こむぎ、生きてる人の価値なんて沢山あるやんッッ…。
人類って多様性やって、そうゴミドリが教えてくれたんよッ…」
km「ッ多様性多様性って言うんやったら,
その『当たり前』が出来ない人もいるっていう多様性も認めてや!!!!」
km「…え」
ym「それに、山田はこむぎが誰かに認めてもらわないと、
生き続けられない人間やとも思ってない」
なんやろ、胸が暖かい。
暖かい言葉に包まれて、謎に締め付ける痛さが無くなっていってる。
…あれ、俺、なんで生きたくないなんて思ってたんやろ。
自分で大切な仲間がいるってわかってたんに、どうしてやろ。
自分で生きる意味がわからん、?
…そんなん、探せばええだけやん。
迷って迷って、自分で探し出して…
自分で探し出せなければ、みんなと一緒に探せば良い。
否定されることなんて,絶対ないから。
仲間やって、俺の周りにたくさんおる。
また、そう言われるかもしれへん。
悲しまれることやってあった。
この世界に産まれることの、何が悪いん…?
…ずっと、救ってくれようとしていた人は誰やったっけ。
…そっか、目の前におるわ。
昔っからずっとそばにいてくれて、たった一人の相棒で親友で……
ずっと、一緒にいたかった。
ずっと、優しくしてくれて…
胸が、暖かくなって
新しい感情を持てて…
km「…山田の言うことは、やっぱ優しいな」
ym「…そうなん、?w」
km「そうやで、…w
…すごく優しくって、胸が苦しなって…
この気持ちをどうにかして表現したい、って思えてん。」
ym「………!」
km「俺も、まだ生きたいって思っとる。
生きても生きても誰にも認めてもらえなくて…
昔,親にも言われたんよ。
『才能がない、生きる意味がない』って。
すごい悔しくて……
でも、そんなことあらへんって思いたくてずっと生き続けてた。
だから、誰にも認めてもらえへん。
…そんな風に思ってまう自分が嫌やねんッッ…」
…山田達は、俺の存在を必要としてくれた。
だったら、俺もまだ諦めたくない。
俺のために山田が言ってくれた言葉を、全身全霊で人生に注いでみせる。
ym「御前は山田の一生の相棒やんw
御前にしか務まらんし、ずっと一緒に居たいしなw」
km「ッッ ~ ~……!!
…そうやな、俺もまだ生きたいって思えた御前のお陰や、山田。
あんがとな。」
ym「ッ!おうッ、」
自分の生きる意味がわからなくて彷徨ってた。
…でも、今日知れた。
俺が生きてて良いってこと 。
end
最後に、
これは、俺の人生を描いたものでもあるんです。
俺の小さい頃の夢は、『ダンサーになりたい』とか、
『ミュージカルキャスト』になりたい、
とかそういう夢で、
才能があったかないかはわかりませんでした。
ただ、親からは、
そうずっと言われてきたんです。
正直,そうなんだろうなってずっと思っていました。
自分には才能がなくて、何もできる事がないんだろうなって。
だから、親の言う通りにしようと、一回ダンスを辞めたことだってありました。
苦しくて,好きな事ができないんだってすごく辛かったんです。
諦めた方がいいんだって。
違うことをやった方がいい事がきっと起こるんだって。
でも、ずっと心の中がモヤモヤしたままでした。
本当にこれでいいのか、ずっと決められてていいのか。
一回、この世からいなくなっても別にいいんじゃないかって。
そう思っていました。
いなくなっても、別に気になる人はいないんじゃないの。
別に、このまま消えても誰も悲しがらないよね。
そう思って、ずっとずっと気持ちを隠し続けていました。
でも、小さい頃の幼馴染がこう言ったんです。
『…なんか、ボクの知ってる人が居なくなっちゃったみたい。』
『ボクは君のコトを一番必要としているし、一番大事で親友な幼馴染なの。
いなくなったら、今までの思い出だって消えちゃうし、
大事なコトだって全部なくなっちゃうでしょ、?』
『夢を持つことって、すごい良いことなんだよ。
自分の目標を持って、その目標に向かって行動して、そうやって人は成長していくんじゃん』
自分の命が大事なんて当たり前のことだし、
それに、生きる生きないを指示する権利なんて誰にもない。
ただ、自分がね、
『死にたいんだ』『もう生きたくないんだよ』、
そう思ったとしても、悲しがる人がいるってことだけは、忘れないでね』
そう、言ってくれたんです。
その時の俺は、何処かがおかしかったんだなってやっと理解する事ができました。
自分のしたい事を無駄にされて、考えをつぶされて。
死にたい、なんて思う人もいるかもしれない。
そこにいる貴方だって、思った事があるかもしれない。
でも、これだけは本当に忘れないで欲しいんです。
だから、生きることって本当に大事なことだと思うんです。
自分が死にたい、なんて思っても、死ぬのだって怖いし、
悲しい人がいるって事を本当に忘れないで欲しい。
それから、努力ってすごい大切な事だと思います。
報われない努力はない、ってよく言いますよね。
本当にその通りだと思います。
実際、俺は歌だってダンスだってずっと練習してきて、
今ではミュージカルに出てるミュージカルキャストになる事ができました。
それでは、また次の投稿で 。
コメント
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泣ける、、、 俺もクラスのみんなから認められなかったりしたし、、、ありがとう