テラーノベル
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朝起きたら吐き気がした。だかこの程度なので部活に行く。母さんには隠して部活に行った。歩いて駅に向かう。数分歩いているとそれが逆流してきているのが分かる。
電車に揺られるとそれがさらに逆流していくのを感じる。俺は冷や汗をダラダラ流している。そして周りがこちらを見ているのがわかる 。
「大丈夫、…?」
誰かに声をかけられた。声の主を見上げる。視界に映ったのは佐伯だった。俺はクソ、なんでこんな時にこいつがと思う。そしてまたそれが口の中の近くにに逆流してきた。
佐伯は深刻そうな顔で俺を見ている。普通に座っているのもかなり苦しいので、背中を曲げ座る。心配をかけたくないので冷や汗をダラダラかいた顔で大丈夫と言う。
「大丈夫、何でもないから」
無理矢理喉にそれを押し込み耐える。
「…っ…」
「具合悪いの?」
「大丈夫…」
今はそれどころではない。だけどこの気持ち悪さをどうにかしたい。
いや、これは気のせい………。。考えないほうが良いんだ。大丈夫、大丈夫。
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「…………。」
……だめだ。座っている立っているのも何をしていても辛い。音楽室の独特の匂いが酷い吐き気を催す。俺は壁に寄りかかり口を手で抑え過呼吸になっていた。ここで吐いちゃだめだ、ヴァイオリンも床も汚してして皆に迷惑をかけていまう……!
「青野くん!」
小桜さんが話しかけてきた。だけど声を出したら違うものが姿を現してしまう。こんなかっこ悪いとこは見られたくない。小桜さんは俺の様子に気づいて顔を真顔にする。
「だ、大丈夫?……すごく顔色悪いっていうか……」
俺は大丈夫と言う合図で頷いた。
またそれが逆流してきてついに我慢の限界を超えた。俺はトイレに向かって全力疾走した。
「ちょっと…っ青野くん…?!」
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バタン!
「うっ…ハァゲホッヒュお゙ぇぇ…ゴホッゴホッ…はぁっ…はっ…」
俺は思い切りバタンッと扉を閉めたが思い切り閉めた反動で扉があいてしまった。そこを通りかかった佐伯に見られてしまった。
「青野くん!大丈夫?!」サスサス
「さ、えき…?うッゲホゲホッハァゲホ」
「やっぱ大丈夫じゃないじゃん…。」
佐伯はその背中をさするしか出来なかった。
「大丈夫…少し疲れただけ…だから」
「少しじゃないじゃん…」
「っ…………。」
「ど、え?、泣くことないじゃん…」
「見てんじゃねえよ…」
「…、」
「青野くん、保健室行こうよ」
「うん 」
俺は壁に手をつき保健室まで歩いた
「失礼します」
「え、いない…」
「失礼しました」
佐伯は俺を空き教室に連れていき休憩した。その後体調は回復し、佐伯と山田くんと三人で帰った。
END
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