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ゆらね㌨さっ♪🎼🍵🌸🍍
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もちもちうさぎ
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ザクシュー……ザクシュー……
自ら溢れさせた鮮血は留めなく床へ溢れ落ちていく。
いつからだろう、俺の身体が痛覚を受容しなくなったのは。
鈍色に光る冷たい刃先が、ゆっくりと肌に喰い込んでいく。
薄い皮膜が微かな手応えとともに裂けていくと、その傷口から熱を帯んだ、自分の瞳の色によく似た液体がとろとろと流れていく。
刃にはわずかに血の筋を引いて残る。
その光景を眺めているのも次第に飽きがきて、慣れた手つきで手当する。
月あかりが薄く差し込む自分の部屋で、俺は布団にくるまった。
明日、知らない人たちがやってくる。
考えれば考えるほど、胸の奥がぞわぞわと嫌な冷たさで満ちていく。
大丈夫、大丈夫。
自分にそう何度も言い聞かせてみる。
別に兄弟自体は心底どうでもよかった。
俺が受け入れられないのは______
ぎゅっと目を閉じると、重い闇の中にゆっくりと沈んでいった。
翌朝、静まり返っていた家に、どたばたと足音が響いた。
ガタリ、と重い玄関の扉が開く。
俺は息を殺して部屋を覗いた。
見えたのは、父と――その背後に連なる、想像よりも多くの影の群れだった。
ひとつ、ふたつ、みっつ、、?
……違う。
数え直す私の目の前で、人影は次々と狭い廊下になだれ込んでくる。
彼らの母と思われる女性のうしろから出てきたのは、数人ではなかった。
全部で、五人の義兄弟だった。
俺は自分の見当違いと、この家に溢れかえった人間の多さにくらくらとした。
🟩「さあ、入ってくれ。狭くてすまないね」
どこから出しているのか分からないほど、甘ったるく響く声。
振り返ると、そこには信じがたい光景があった。
普段なら視界に入る度に俺を蹴り上げる父が、顔をへにゃりと歪ませて、見たこともない優しい笑顔を浮かべていた。
まるで別人のような、気持ちの悪いほど丁寧な手つきで、父は彼らの荷物を受け取り、奥の部屋へとなめらかに案内していく。
普段よりもずっと狭くなった居間に集められ、お互いの自己紹介が始まった。
💚「……今日からよろしくね。すちです」
怒らせたら何をされるか分からないという長年の恐怖から、体に染みついた「お行儀の良い息子姿」が勝手に動き出す。
父の機嫌を損ねないよう、張り付いて剥がせない笑顔で、私は努めて優しく頭を下げた。
しかし、返ってきた空気は酷く冷ややかだった。
🩷「……らんです。」
💜 「いるま。」
❤️ 「………なつ。」
5人の中でも年上らしき3人が順に挨拶らしき返答をしていく。
警戒心剥き出しの雰囲気を全身から撒き散らし、隠す様子もない。
💛 「…みことです……。」
🩵 「……こさめ、です。」
残りの年下らしき2人は怯えながら、震える声で自己紹介してくれた。
⚫️「もぉー、そんな態度取らないの!すちくん、ごめんね?この子たち、人見知りで可愛げがなくて……。らんが高二、いるまが高一、なつが中三、みこととこさめが中一ね。誕生日はらんの方が早いから、すちくんは次男になるね。」
天真爛漫であどけなさを感じさせる義母の声は、どこか父に似た雰囲気を纏っていた。
あぁ、父さん。
本当にこの人を迎え入れるの?
あなたは、“あんなにも愛している”のに。
“俺の母さん”とは正反対の雰囲気を放つ、深い紫色と淡い桃色が交じる華美な女性。
どこか漂う夜の香りで、仕事は察することもなく明らかだった。
父の嘘くさい笑顔。
新たに母を名乗る女性。
そして、どこにも収まりそうにない大勢の足音。
俺の心の中にあった小さな平穏が、みしみしと音を立てて軋み始めていた。
コメント
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読了しました。第3話、すごく重くて繊細な空気感でした……。 冒頭の自傷描写、「慣れた手つきで手当する」という一文に、どれだけ繰り返してきたかが滲んでいて胸が苦しくなりました。それと対照的な、父が別人のように優しくなるギャップ――あの気持ち悪さ、すごく伝わってきました。義母の「夜の香り」という表現も、ただならぬ雰囲気でゾッとします。 義兄弟たちの冷たい反応と、怯える年下2人の震える声。この家に押し寄せた「異物」の多さに、主人公の内側の平穏が軋むラスト、本当に続きが気になります……!