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スタートーー!の前に
この物語
🎉100いいね突破しました!🎉
みなさん、本当にありがとうございます!!😭💕
まさか100いいねまでいくとは思っていなくて、すごく嬉しいです✨
読んでくださった方、いいねしてくださった方、本当にありがとうございます!
これからも「続きが気になる!」と思ってもらえるようなお話を書いていきたいと思います📖💫
これからも応援よろしくお願いします!🙇♀️💗
スタートーー!
夜風が、山頂の草原を静かに吹き抜けていく。
星見山の頂上。
満月の光を浴びた古い石造りの天文観測台が、まるで時を止めたように静かに佇んでいた。
その中央には、丸い石の台座。
表面には星座が精巧に刻まれ、十二の星座を結ぶ銀色の線が月明かりを受けて淡く輝いている。
美月は息をのんだ。
「ここが……最後の場所。」
蒼真は台座の周囲を見回す。
「乾板の星図も、フィルムの暗号も、全部ここを指していた。」
ファントムはゆっくりとうなずいた。
「神崎先生が、本当に残したかったものが眠る場所です。」
⸻
星の鍵
美月は首から下げた星形のペンダントを取り出した。
銀色の鍵は、月明かりの中で静かに輝いている。
「これを使うんですね。」
ファントムは静かに一礼した。
「お願いします。」
美月は深呼吸し、台座の中央にある鍵穴へペンダントを差し込む。
カチリ。
小さな音が響く。
その瞬間。
石の台座全体が淡い青白い光を放ち始めた。
地面がゆっくりと震える。
「動いた……!」
蒼真が目を見開く。
星座の線が一本ずつ光り、まるで夜空そのものが地上へ降りてきたようだった。
やがて台座が左右へ開き、小さな金属製の箱が姿を現す。
⸻
神崎蒼介からのメッセージ
箱の中には、一枚の古いフィルムと、小型の映写機用メモリーカード、そして一通の封筒が入っていた。
封筒には、美しい筆跡でこう書かれている。
『未来へ写真を残す人へ』
美月はそっと封を開いた。
そこには神崎蒼介の手紙が入っていた。
「もし君がここへたどり着いたなら、
私たちの願いは届いたということだ。」
「写真は、誰かに勝つためのものではない。」
「大切な人を思い出すためにある。」
「だから、この記録を世界へ誇示する必要はない。」
「必要なのは、未来でも星を見上げる人がいること。」
美月は文字を読みながら、小さく微笑んだ。
その目には、涙が浮かんでいた。
⸻
黒崎、現る
「感動の場面を邪魔して申し訳ない。」
静かな拍手が響く。
振り返ると、黒崎レオンが十数人の部下とともに現れていた。
全員が懐中電灯を持ち、山頂を取り囲む。
逃げ道はない。
黒崎はゆっくりと前へ歩み出る。
「それを渡してもらおう。」
彼の視線は、金属の箱へ向けられていた。
美月は箱を抱きしめる。
「渡しません。」
「これは誰かがお金のために使うものじゃない。」
黒崎はため息をついた。
「理想だけでは世界は動かない。」
「私は歴史を守る。」
蒼真が鋭く言い返す。
「違う。」
「あなたは歴史を独り占めしようとしているだけだ。」
黒崎の表情がわずかに曇る。
⸻
ファントムとの対決
「……下がってください。」
ファントムが静かに美月たちの前へ立つ。
黒崎は薄く笑った。
「ついに本気か。」
「君とは一度、正面から勝負してみたかった。」
二人の間に夜風が吹く。
次の瞬間。
ヒュン!
ファントムのワイヤーが夜空を切る。
黒崎は素早く身をかわし、部下たちが一斉に飛びかかる。
「行け!」
山頂は一瞬で戦場になった。
ファントムは岩を蹴り、高く舞い上がる。
月を背に翻る白いマント。
一方で蒼真は、美月をかばいながら安全な場所へ誘導する。
「こっち!」
しかし、部下の一人が行く手をふさぐ。
「逃がすか!」
美月はとっさにカメラを構えた。
カシャッ!
強烈なフラッシュが夜を照らす。
男は思わず目を閉じる。
その隙に蒼真が腕を引き、二人は岩陰へ駆け込んだ。
⸻
美月の決意
岩陰で息を整えながら、美月は神崎の手紙を見つめる。
「私は……。」
「どうしたい?」
蒼真が静かに尋ねる。
美月は夜空を見上げた。
満天の星。
神崎と倉橋が見続けた景色。
そして、自分が撮り続けてきた景色。
「私は、この景色を守りたい。」
「誰か一人のものじゃなくて。」
「みんなが見上げられる未来を守りたい。」
蒼真は優しく笑った。
「その答えなら、きっと神崎さんも喜ぶ。」
⸻
月下の怪盗
戦いの最中。
ファントムは黒崎と向き合っていた。
「あなたは最後まで理解できませんでしたね。」
黒崎は険しい表情で言う。
「何を。」
ファントムは夜空を見上げる。
「本当の宝物は、物ではない。」
「受け継がれる想いです。」
その瞬間。
満月の光が石の台座へ差し込んだ。
台座から無数の光が空へ伸び、夜空に巨大な星図が浮かび上がる。
山頂にいた全員が、思わず空を見上げた。
「……きれい。」
美月が小さくつぶやく。
その星図は、一枚の写真のように夜空へ描かれていた。
⸻
ラストシーン
しかし、その美しい光景の中で、黒崎は静かに笑っていた。
「ようやく見つけた。」
彼はポケットから小さな起動装置を取り出す。
赤いランプが点滅する。
「まさか……。」
ファントムの表情が初めて変わる。
山頂の地下から、低い機械音が響き始めた。
ゴゴゴゴ……。
蒼真が顔色を変える。
「爆薬……!?」
黒崎は冷たく言い放つ。
「秘密は、誰の手にも渡らない。」
「私のものにならないなら、消えてしまえばいい。」
美月は思わず叫ぶ。
「やめて!」
その声が満月の夜空へ響く。
そして、山全体がゆっくりと揺れ始めた――。
⸻
――第七章 終――
次回・第八章「崩れゆく星空」
黒崎が仕掛けた爆薬により、星見山は崩壊の危機に陥る。美月たちは、神崎蒼介の遺した記録を守りながら脱出を目指すが、崩れゆく山でファントムが思いもよらない決断を下す。物語は、クライマックスへ向けてさらに加速していく――。
いぬ🐶
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コメント
3件
いぬ🐶さん、第七章お疲れ様でした!100いいね突破おめでとうございます🎉 神崎先生の手紙の「写真は勝つためじゃない、思い出すためにある」という一文にじんときました。美月が「みんなが見上げられる未来を守りたい」と決意したシーン、すごく好きです。ラストの爆薬の伏線、次回どうなるか気になりすぎます…! ファントムの覚悟も含めて、クライマックスに向けて目が離せません。続き楽しみにしています📖✨