テラーノベル
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月日は流れ、6月も終わりに近づいたある日曜日。
珍しくスーツを着込んだnoとurは、大きな窓の外にうつる丁寧に手入れされた庭を眺めていた。
「きれいですね」
「本当、絵に描きたいくらいだ」
雨粒に濡れる花や樹木を見ながら、各々が思いを巡らせる。
振り返ると、yaがロビーのソファに腰掛けぼんやりとしていた。
先ほどからそんな調子のyaに、urがニヤニヤとちょっかいを出した。
「おいyaくん、泣くの早えーんじゃね?」
「うるせー、泣いてねーし」
「もう少しで時間ですね」
スーツのボタンを留めたnoが時計に目をやったその時、玄関から続くロビーの扉が開いた。
足音にふとそちらを見た3人は、思わぬ来客を見てそのまま固まってしまった。
「…え」
「え」
「えーー!」
「あ!yaくん!urさん!noさん!」
「よぉ、久しぶりだなお前ら!」
そこには、naとsvを筆頭にかつてのメンバー達が立っていた。
みんな着飾っているが、あの頃のままの、変わらない笑顔を見せている。
グループが解散し散り散りになったメンバー達を、jpとttは4年近くの歳月をかけて訪ね歩いていた。
全員が、本気で怒って本気で泣いてくれた。
それぞれを、何度も何度も訪ねた。
それぞれが、最後にはjpを許して笑ってくれた。
そして今日のために再び、全員が集まった。
「あの二人が付き合ってるって聞いた時は驚いたけど、まあ、そうだろうなって感じだよね」
「うん。てかkrptの時から両想いって思ってたけど俺」
「そっかなーjぴはわかりやすかったけど、ttがそれに気づいてない感じだったよ」
「それな笑。ttがいないとjpさんがそわそわしだすんだよなあ」
「一本目の動画は再結成とjpさんttゴールインのご報告てことだな」
「今日中に編集してあげないとですね!」
突然現れ、今までの空白はなかったかのように、当たり前のように『再結成』と笑いかけてくるメンバー達を、yaとurとnoはぽかんと見ていた。
しかし次の瞬間には、再会できた喜びに頬を緩ませ抱き合っていた。
「お入りくださいだって!」
「楽しみー!」
「しー!しずかに!」
スタッフの案内に、メンバー達はぞろぞろと続いた。
その最後を歩くyaは、扉を抜けて目の前に広がった光景に思わず足を止めた。
雨があがり日が差してきたようだ。
大きな窓から差し込む光が、カラフルな花々で彩られた小さなチャペルを照らしている。
涙を堪えきれなさそうだ。
…あいつら、やっとここまで来れたんだな。
おめでとう。
jp、tt。
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