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※兄目線


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ある日

父さんが壁外調査で重傷で帰ってきたと報告を受けた

訓練兵2年目の時だった

俺は1日だけだと教官に頼み込み

シガンシナ区へ戻った


だけど戻った時には、既に手遅れで

目元が赤くなった母が

“お父さん、亡くなったの”と

俺に告げた



その日、壁外調査で亡くなったものは

まとめて火葬された

その中にもちろん父さんもいた

燃え上る炎の前で

隣で声を上げ泣き崩れる妹達を見て

「あぁ、やっぱり駄目なんだな。」

と、思いながら

俺も少しだけ泣いた


この時分かった

俺達は、兵士になれない


どうしようもない事実と悲しみの中

絶望しか出来ない俺達が

人類の為だなんて、笑かしてくれる。

普通に生きることさえ覚束ないのに。

前線の街へ戻った時

俺は教官に

兵士を辞める旨を伝えた







『お兄ちゃん。どうしてそんなこと言うの』

ミロアの言葉を思い出す

毎日怒鳴っていると情さえも忘れるようで

以前の俺だったら考えられない言葉も幾つか吐き出せるようになった



泣く事は、疲れるから嫌いだ

なのに

ミロアと来たら

俺が説得させようとする度に泣いて

どんだけ兵士になりたいんだ、って

あいつの顔を見る度 思っていた

仕事をして生活費を稼いでる間も

ずっと




母さんは

自分が兵士だった反面、ミロアを否定するのを躊躇っていた

だから

あんな事

俺がやらなきゃいけなかったんだ

だけど


信じたかったんだ

ミロア 俺だって

お前を

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