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🍤side
銃を構え廊下を慎重に進んでいく
鬼となった弟を見失い、弟の同級生たちは別の道を行ってしまったので実質俺は一人だ。
あの青いニット帽の鬼
どこかで見たことがある気がする。
ただ思い出せない、いつの記憶なのだろうか。
ふと、廊下の奥から物音が聞こえた。
銃を構えたまま近寄る
青いニット帽にジャージで
返り血に濡れた美青年の鬼。
お世辞にも美しいとは言えない淀んだ瞳が黒髪から覗いているのが逆に映えていると感じた。
嗚呼、この目…ようやく思い出した。
「猿山…ッ」
「思い出した、?天乃ォ、w」
首を傾げながらこっちを見下ろす彼奴を睨みつけて銃を向ける。
当の彼奴は銃口を握りしめ自分の胸に当ててニヤッと笑う
「ここだぞ、よォく狙えよ、?」
ヘラヘラしながらそう言い、俺が引き金を引くのを今か今かと待ちわびているように
お望み通り引き金を引いてやった。
バァンッ、!っと大きな音が廊下中に響く。
目を疑うような光景が広がった。
心臓を貫いたはずが黒い靄のようなものが傷口を覆い
次の瞬間傷が塞がった。
目を丸くしてその光景を凝視していると
次に目を開いたとき視界には天井が写った。
どうやら彼奴の鎌で斬られたようだ
不思議と痛みはない
ただ傷口から血が流れ出ている。
「しぶといなァ、天乃は」
そういいしゃがみ込んで俺を見下ろす。
俺の頬を撫でて微笑み。
「こんなんになってんの見ても…お前を羨ましがっちゃうのはなんでだろォな…」
そういうと立ち上がって鎌を担ぎ去ろうとする。
その光景をただで見過ごすわけ無いだろ
俺は手を叩いて
「猿山ァ、鬼ごっこでもしよッか、w」
そう言いニヤッと笑う
そんな俺を見て嬉しそうにして
「いいよ、じゃあ、俺鬼な、?」
そう言うと俺を追いかけようと走る準備をする。
これでいいんだ。
あの子達を守れるなら
俺は血塗れにだってなってやる。
血を吐き、全速力で走って。
銃に弾を込めながら距離を取って。
その時だった
目の前に鬼化した弟が現れたのは。
手拍子で呼んでしまった鬼は
猿山だけじゃなかったようだった。
基本的にこういう話を書きます
脈略がなかったりなどは無視していただけると幸いです。!